<音楽が出ます、音量に注意>
「晴れた!」
とひとり声を上げて伸びひとつ。
日曜日、久し振りの青空。
と言っても、もう午後2時過ぎのこと。
遅いランチの場所を求めて街を彷徨う。
「そうだ」
急いでハンドルを切る。
「どこに行くの?」
「いいところ」
岩山へ
展望カフェ「GEN・KI(げんき)」
意外と知られていない。
この眺め!
フルコースの御馳走だ。
陽光が降り注ぐとはこの事、
だだただ、清々しい。
ここからの眺め、
何百万ドル、何億元だろう?
まずは、超遅いランチ
Coffeeで、
ようやく一息。
「ここ、いいわね、カレーも美味しいし、いい眺め~」
満足してくれたよう。
マスターは、ここで色んなイベントを主催。
このグラスは、ワインの試飲会の後始末中。
盛岡に縁を感じたマスター
そもそも彼は、全国のラーメンを食べ、その土地の酒を呑み歩いていた。
盛岡に来て「中河」に入った。
メニューは中華そばだけ。
驚いたマスター。
その中華そばに惚れ込んだ。
通い詰める。
ひと月、ふた月・・・・・
何と弟子入り志願。
その頃、まだ生きていたお婆ちゃんにあえなく断られる。
仕方ない、そもそも家族経営の店。
でも、諦めきれない。
まずは盛岡でバイトしようと大通りを歩いている時、
眼に入った看板
「黒ヂョカ」という店。
それは、マスターの大好きな焼酎の名前だった。
「知る人ぞ知る『黒ジョカ』なんで、ここ盛岡に?」
引寄せられるように店に入った。
そこでバイト。
ついには、マスターとなった。
それから、岩山に来て、
展望台の半地下みたいになっている今の「GEN・KI」に来た。
真向かいに優しい裾を広げる岩手山、
緑と川と盛岡の街、
素晴らしい眺めに出逢った。
彼は、盛岡に恋してる。
昼は、ランチタイムだけ営業、夜は大通り「黒ジョカ」
「世界一の絶景だと思ってます、何とか皆が来る場所にしたい」
語りだしたら止まらないマスター。
夜明けのコンサートをしたり、
普段はトレッキングガイドをしている人の弾く、
アルパの演奏会など次々とイベント開催。
嬉しくなるほど
「盛岡の人よりも盛岡に惚れ込んだ人」
ここにもいた
また来ます。
「是非、お待ちしてます。Facebookで友達承認して頂き、ありがとうございます」
本当に、嬉しそうな顔で話してくれる。
「マスター、頑張りましょう!」
と自然に言いたくなるし、
昼も夜も働く姿に、心配になる。
「睡眠時間、ちゃんととってますか?」
頭、ポリポリ(笑)
「あ~美味しかった。また来たいな、近いうちに」
GEN・KI貰って御機嫌だ。
「また、ゆっくり来ますね」
マスターに歩み寄り、小声で言った。
「またぁー悪だくみ!1人で来ようとしてる!」