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盛岡は、旧南部藩。
その昔、盛岡の花街は幡街と本街、
今の八幡と本町の事を昔々、そう呼んだ。
当時、そこには沢山の料亭があり、
数多くの芸妓がいた。
置屋制度ではなく、函番を通じて宴席に出向いた。
簡単に言うと一人一人が個人事業主。
今は、まとめて盛岡芸妓と呼ばれている。
ひよ妓二人を入れて九人。
五人の姐さんは、
朝から晩まで稽古を重ねて来たベテラン。
それぞれ、踊り、唄、三味線の達人で、
磨き上がられた芸が人々を魅了する。
盛岡芸妓は、
踊り、三味線、長唄も常磐津は当たり前、
全部、揃って一人前。
そして、何より、つい時間を忘れる、
お座敷でのやり取り。
最近一本立ちした富勇、とも千代姐さんの背中を追いかける
二人のひよ妓。
富勇、とも千代姐さん、黒留袖、似合います。
つい、帯と着物の、
値段が気になる。
情けない(笑)
ブロ友でもあるとも千代姐さんに聞いた
芸妓となって良かったことは?
「色々な御職業の方と接し、人を見る、
勿論、先輩の姐さん方も含めて、
時に人としての生き方も学んでます。
でも、常に自分磨きですね」
どんな芸妓になりたいとか?
「楽しんでいただく事は勿論、
お客さんが笑顔で帰っていただける。
そんな芸妓さん」
料亭「喜の字」へ
今夜は、お座敷の講座も兼ねており、
若い人が多いので舞台から降り、客と同じ目線での披露。
箸を休めて、観る。
「喜の字」の料理を楽しみながらの贅沢。
二の膳でもこんなに。
爺は、「喜の字」の椀ものが好物。
やはり、爺は、舞台でのちょっと見上げる姿が好きだ。
地元の美味しい日本酒を注がれるほどに盃は空。
「う~ん」
さらに美味しい酒になる。
関東以北随一の芸処と言われた盛岡芸妓。
若い四人は、
先輩の教えを受けながら、
研鑽の日々。
皆、いい笑顔でお出迎え。
「う~ん」
つい、惹きこまれる無機質じゃない微笑み。
盛岡芸妓の心粋を継ぐ世代。
微笑みの陰には、
先輩方からの教えを少しずつ身に着け、
自分磨きを忘れない。
今では、
自然に零れる美笑
やはり、彼女たちには、料亭「喜の字」が良く似合う。
少し、くつろげるひと時
盛岡のどんなところが好きですか?
「生まれ育った街、地元が好きです。
時には狭いから生きにくい事もありますが、
盛岡を出て違う土地の空気も吸いつつ、
やっぱり水が合うのがこの街」
どんな職業でも同じだが、育つことは、
人としても成長すること。
それに、自分が楽しくなければ、人の笑顔を引き出せない。
料理だって素材の良さをどう活かして美味しくするか?
美味しさを感じると自然に笑顔が零れる。
彼女たちも街と人の中で育つ。
それが楽しみ。