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大沢温泉といえば、
湯治の宿とばかりと。
数年前、
花巻の寺で、法要の後は、大沢温泉「山水閣」で
関東からの親類達にゆっくり、ご飯と温泉という計らい。
立派な温泉宿だった。
 
恥ずかしい話、近くに居てもよく知らなかった。
和風旅館の山水閣から、
賢治ゆかりの素朴な自炊部の湯治屋、
川を越えて茅葺の情緒溢れる菊水館まで繋がる。
そして、それぞれのお湯に入れるとは。
 
3月早々、大沢で採れた蕎麦が旨いと聞き、行ってみた。
まだ、雪が深かった。
 
大沢の地の蕎麦

 
湯治部の入り口。

 
日本の温泉は、たいてい、こんな風だった
「あたし、子供のころ来た」
「何処に泊ったの?」
「それが、想い出せない」
顔を見合わせて笑う。
 

 
「見たことがあるような、ない様な、まるで忘れかけの初恋」
忘れかけ? 
それは、どんな物語だっただろう。
 

 
「ほら、この上に卓球場があるよ、お昼ご飯かけて勝負する?」
「中学で、1年半だけど卓球部だよ」
「じゃあ、じゃんけんにする」
笑い声が、木の天井に吸い込まれる。
 

 
一通り、何でも揃う売店。
 

 
御食事処「やはぎ」で、地元のそば粉100%を食べる。
「海苔を自分でかけるのね、大根の汁もあって、なんか楽しい」
 

 
「天ぷらの盛合わせ、2人分、頼もうよ」
「あの、一皿に沢山ありますから、お二人で一皿でも十分ですよ」
と若く、しっかりとしたスタッフ。
「じゃあ、それでいいわ」
「素直だね」
「若くて、いい男にはね」
 
確かに、争いにならない十分なボリューム。
 

 
10割蕎麦を楽しみ、野菜の天ぷらも美味しく
 

 
後は、当然、温泉に浸かる。
何処のお風呂も混んでいた。
写メは無理。
 

<パンフから> 
 
薬師の湯というレトロな湯から、豊沢の湯は、川沿いの大きな混浴の露天風呂まで、
日帰りでは、巡り切れない。
花巻には、花巻温泉、台温泉、
一つ峰々を隔て、志戸平、大沢、鉛など、幾つもの温泉がある。
魅力的な温泉がずらり。
近頃は、近くてスルーしがちな花巻、繋、鶯宿など、
地元を改めて回ろうと思っている。
 
温もった帰り道、
国道の西の県道を盛岡に向かって走っていた。
「あれ、なに?」
白鳥?
 

 
 

 
泥を食べている様にしか見えない。
次々と飛来する。
時折、白い羽をばたつかせる。
「ミネラルでも、補給してるのかしら?」
分からないが、そんな風な話しも聞いた事がある。
泥なのか、何か餌があるのだろうか?
 

 
脇の畦道に止め、しばらく眺める。
「ケーキ、食べましょうか?」
「ここで?」
「はい、どうぞ」
小さなポットから熱い珈琲が出てきた。
田圃の真ん中の畦道で、珈琲とケーキ、泥にまみれる白鳥を見ながら。
いつも突飛な発言から、
いつも楽しく「美味しい」までついている。
 

 
花巻のプティシュシュ タナカのケーキ。
 

 

 
車もちょっとしたカフェに。
楽しき事は創るもの。
そう、何度も彼女に教わった。
「シベリアまで飛んで行くのは、とても大変でしょうね、でも、羨ましい気もするわ」
続ける。
「あんなに泥食べたら、お腹が重くなって飛べなくなったりして、でも、なんだか、楽しそう」
 
近頃、盛岡や花巻、地元に惹かれる一方、
渡り鳥に憧れる。
南の春に向かって飛び立ちたい!
 
 
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