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すぐに日本酒
久し振りに呑む、昔の仲間と。
こんな時は、古い町並みの中にある「里伊」がいい。
店に入ればスタッフの威勢のいい声、
「いらっしゃい!」
マスターの出迎えが続く、
「食いしん爺さん、明けましておめでとうございます」とニコニコ。
そうか、今年、初の「里伊」
ビールで乾杯、すぐに純米吟醸呑を呑み出して、ほろ酔い気分で近況から。
肴は、コリコリして美味しく、
酒がすすむ。
また、呑む。
里伊の名物の一つ、「チューリップ」
酒を呑みつつ、合間にガブリ。
相変わらず美味しい。
そして、呑む。
地元の酒を次々と。
男と女
あの頃、深夜まで仕事に追われ、悩んだり、思いもしない事が起こったり。
それでも、時間が全てを笑い話に。
今の同僚とは、たいてい生々しい話。
昔の仲間と呑めば、互いの愚痴で大笑い。
それでいい。
「ところで、あの人は元気?」
「あまり、見かけないなあ。忙しい様です。でも、女性って、たいてい今ですよね?」
そうかもしれない。
男は、仲間と他愛の無い昔話で酔っ払う。時々、過去を振り返る。
女は、本音は、さておき、今の人達との身近な話で盛り上がる。
また、次へ移れば次の人。
そして言う「今、周りに友達はいない」と。
まあ、それでいい。
さあ、呑もう!
そして呑む。
次の酒は、広島 雨後の月、今宵は心に染みる酒。
里伊のもう一つの名物、
「出汁巻卵」 これが美味い。
優しい味は、マスターの心?
家族の愚痴も、此処だけの話。
それでいい。
ちょっと深刻な話しも、「大丈夫だよ」のひと言。
茶化し気味で笑って流す。
それでいい。
年に数度の呑み、前と似た話でも盛り上がる。それでも不思議と癒される。
冷酒は益々、美味しく喉を滑る。
さあて、そろそろ〆の一献
呑み、食べ、笑う。
「里伊」は、そんな空気に満ちている。
マスター達の料理と笑顔。今宵も、ほぼ満席。
居心地の良さを保つことは大変な事だろう。
マスターがいつか話していた。
「毎日、お客さんの楽しそうな笑顔が溢れる賑やかな店にしたいです」
笑い合える仲間とは、頑張れる。
一緒の頃、煮詰まれば、
「明日という字は「明るい日と書く」のです」
それで、後は明日と疲れた顔ながら笑って解散。
マスターに送られ店を出た。
冷たい風に襟を立て、それぞれ背負うものを想い出しては、家路を辿る。
「明日という字は、明るい日と書く」
こんな界隈、いい街です。
たぶん、そういう場所が沢山あって界隈性が育まれる。
「街づくりの原点かなあ~」