山登りも好きだ。正しくは「山歩き」だ。今、トレンドのトレッキングと言っておこう。

遙か昔は、山に駆り立てられた頃もあった。訳もなくムキになって登っていた。なんというか、潔くない自分を振り切って、とてつもない権力に向かっていくかのような。

もう今では登山靴からニッカボッカまで無くなって久しい。

今日は、リフトで岩手山登山の始まりの犬倉の展望台まで行ってきた。

 

そして、小岩井まで降り、一本桜から岩手山から犬倉までを見渡しながら、一息入れている。

 

 

 

冬は、網張スキー場のリフト。夏は網張展望リフト。

三本を乗り継ぐ。冬に見るより、リフトの機械は大きく、力強く見える。

 

 

温泉にでも行こうかと思って来たのだが、リフトに吸い寄せられるように券を買った。

 

 

 

 

 

いつもとは、ちょっと勝手が違う。5月の下旬から6月早々に山形の月山にスキーを担いで行くと、リフト乗り場に雪は無くなり、スキーの板をリフトの脇に掛けて靴で乗るのを思い出した。

春スキーは、八甲田、初夏のスキーはTシャツで月山。そして夏山、たまに冬も登った。

懐かしい。

 

 

第一リフト辺りで、もうかなり、涼しい。

 

 

第三リフトから降りると肌寒い。1200~1300m。眼下に雫石、遠くに盛岡の街が見渡せる。視界は、冬の晴れた日は格別だ。

 

 

 

登山者は、やはり長袖だ。半袖から出た腕が冷たい。

 

 

 

 

 

リフトから、5分も登れば犬倉の展望場所に着く。風向きによって、一気に硫黄の臭いが迫って来る。

 

 

 

今日は、この犬倉の展望場所で戻る。すでに4時半になる。

 

 

 

 

リフトを降りても、まだ涼しい。

 

 

車で麓に降りて来ると、だんだん風が生暖かくなって来る。そうだ、麓の「松ぼっくり」のジェラートだ!

 

 

ギリギリ間に合って、まずはラムレーズン。これが一番好きだ。美味しい!

 

 

そしてブルーベリー。

 

 

車に乗り込む頃には、もう残り少ない。

 

 

間に合った人達も、ジェラートに満足して次々と帰って行く。今や、他県ナンバーも多い店なのだ。

 

 

杉木立の木漏れ日。気持ちがいい。

 

 

小岩井の道は、春は菜の花、夏は向日葵の黄色だ。

 

 

一本桜で、休みながら空と山を見ているうちに、陽が落ちる。

明日も暑くなりそうだ。

去年は、長野の白馬から八方尾根の「八方池」に2度行った。八幡平も歩いた。でも、東京の下町や銀座を歩くのも好きだ。いつも1万8千歩ぐらいにはなる。

膝を故障したり腰を痛めたり、肩が辛かったり、色々あるが歩けるうちは、出かけようと思う。

盛岡食いしん爺にとって山は、決めた目標にどう到達するか、登るプロセスで何を見、感じるか。そこが好きだ。何より、下山しての温泉と美味しい物。

東京を歩くのも、同じことで道端で美味しい店のオーラを感じては食べる。

 

もう、青年の頃のようにムキになって向かっていくことはないが、好奇心は衰えを知らない。

ある人に、自分の好きなところは「なに?」と聞かれたことがある。その時の答えは、

「好きなところは、ただ、ひとつ。好奇心旺盛。自分で持て余すことも多いけれど」

 

シルエットだけになって来た一本桜と岩手山も綺麗だ。