岩手山麓の裾の方にある「小岩井農場」などの近くの深い森の中にパン屋さんがあった。
隣の家は、森に隠れて見えない。
その頃、優しい稜線の山並みを近くに眺めながら、パラソルの下でゆっくりしたことがあった。
たまに早起きすると、盛岡から出かけて小岩井界隈を走り、ここでパンを買って帰るのだ。
まあ、僕の早起きとは、普通の人の時間帯と少しずれているので、結局は、ランチのパンを買いに行くということになる。
そのパン屋「tuk-tuk(トゥクトゥク)」が、盛岡の新しい街に越してきていた。
近くに行った時には、気をつける様にしていたが、店をなかなか見つけれずにいた。今どきナビが嫌いなので装着していないことを後悔することがあるが、今回もそう思った。
店の看板を偶然見つけたその日、久し振りのせいもあり、沢山のパンを買い込んだ。
森の中にあった頃には、こんな道を走る。これは、新緑の頃だ。
森を向けると田んぼが広がる。
店のあった辺りの冬はこうだ。
さて、今の「tuk-tuk」
閉店の7時の2分前に到着。
ても、丁寧に説明しながら、優しくパンを包んでくれた。
とてもオーガニックな人です。
カフェのスペースも広くなった。
さて、では、自家製酵母の「トゥク-トゥク」のパンを
ご覧あれ!
自家製の酵母、地元の小麦で作られ、噛めば噛むほどに美味しくなる。
身体に優しいパン。
食いしん爺には、うってつけ!
あの森の中に、買いに行った思い出のクロワッサン。
ちっちゃいのもあったと思う。今も作っているのだろうか? 聞き忘れた。
新しく開発された街の大きな通りから、ちょっと入った所にある。
新興住宅の中の店。
きっと、大きな通りから、見える様にとの工夫だろう。この看板を見つけたのだ。
陽も暮れてきた。
この店のある新しい街からの帰り道。
あの熊も出る深い森から、色々な事があって盛岡でも新しい街に出て来た。
向こうでは、ゴミなど餌にならないように細心の注意が必要だったそうだ。
トゥク-トゥクの自家製酵母の身体に優しいパンは、買いに来やすくはなった。でも、早起きして森の中をドライブし少し歩く楽しみはなくなるなあ~
そんなことを呟いていると助手席から、
「だったら、あの森で自分がパンを作ってみたら? パンじゃなくても何かやってみたら?」
ときた。
写メを撮ってもらった助手席の人が、
「一日、いちにち、陽が短くなってくのが分かるね。なんだ淋しいなあ~」
そうか、夏至の後は、そういうことか。
少し、余計にパンを分けてあげよう。