盛岡の八幡界隈のまちづくりの会の集まりに参加。街並みの景観を考えるミニ講演もあり、大盛況。八幡界隈を囲んで色々な視点で話をする人達が近頃、続々と集まってきている。

ますます、会長はじめ事務局は大変なことだろう。でも、皆さん元気だ。

おそらく、地方都市でこんなに、元気のいい幅広い街創りを行っている地域は、聞いたことが無い。続きの懇親会の顔ぶれも多彩だ。

必ず、新しい人の参加、それも多種多様な人々。頭をぶつけそうになりながら名刺交換があちこちで。

だから、この団体のフェイスブックも情報量がはんぱなく、今や県内でも人気だ。

そして、もう一つの特徴は、なんといっても宴会が多い。呑みながら情報交換して企画が生まれ、実行に移されていく。そのスピード感も魅力だ。

 

今日も、盛況のうちに終了。とよく言うが、久し振りに逢った同級会の様なノリで毎回、盛り上がるのだ。

 

会場を出て、食いしん爺は、初のメンバーで2次会に行くことになった。土曜日の夜、流れた場所は、居酒家「里伊」

 

店に入ると知り合いが、カウンターで呑んでいた。

「元気?」と声をかけると、いい笑顔で応えてくれる。

同行の人にも、カウンターに知り合いがいた。こちらは女性二人だ。

 

さて、ハイボールで乾杯!

 

 

肴は、まず、チューリップ。この唐揚げがたまらなく美味しい。

いつか、此処での飲み会で、
「わぁ、懐かしい! お弁当に入ってると嬉しくて「わぁ!」って声あげた。」と子供見たいに女性達がキャキャッと騒いでいた。

その時、初めて食いしん爺は知った。骨付きの唐揚げが弁当に入っていたり、家庭料理で存在することを。名古屋で手羽先を歯に挟んでツーっとめくって食べる。それを剥がさないで止める。そんな感じで骨の先に絡まる。

かえって分かりにくいかも?(笑)

とにかく、この店の人気のメニューの一つだ。

 

 

で、乾杯にマスターも参加。勤務中は、さらりと醤油瓶で参加。

この人が創り出す店の雰囲気に、地域の人も若者たちも続々集まってくるのだと思う。

 

 

あっという間に日本酒に。

夏の酒「ムカデ」

 

 

「八幡界隈、紺屋町、葺出町から肴町、八幡、鉈屋町など本当に、盛岡八幡宮を中心にこの界隈には、古き良き文化資源が沢山ある。」

「八幡宮から直線が500メートル、中津川を越えて城跡の天守のあった場所にぶつかるのですが、あまりないんですよ。普通は、一度曲がっていたりして通りが形成されているのです。」

「鎌倉の鶴岡八幡宮も一直線ですよね」

「あれは、海に向かっている関係があります」

なるほど。

「紺屋町から鉈屋町まで、勝手連的な「会」が出来たので界隈がもっと連携を強めると盛岡といえば、この界隈となってくると思う。連携が試行されていますが、それぞれの小地域で色々なことをしてますから、一つになったら凄い」

「その、一体化が難しい」

 

「昔、八幡神社の側を桜川という川が流れていて、河岸段丘が残っている。そう、タモリさんが喜びそうな場所。放映されたら面白い。」

「吉田類さんの酒場放浪の舞台は山ほどある。」

3人は、それぞれの立場での「八幡界隈の応援団」

 

ドンドンお代わりをしつつ、話は盛り上がる。

 

 

酒の肴は、この店で外せない一つの出汁巻き卵。艶々でふんわり。旨い!

 

 

しばらくしてカウンターで飲んでいた彼が、我々の方に来た。四合瓶を片手に持っている。

「じつは、東日本大震災で泊まり込んでいた時、沢山買い置きがあるからと、煙草をもらったのです。その時のお返しをしていなくて、というか機会が無くて。ありがとうござました。お酒で御礼させていただきます。」

確かにそんなことがあった。遠慮なくいただくことにした。

これで、またまた、お酒が美味しくなる。

少し一緒にと薦めたが、時間だということで丁寧に頭を下げて帰って行った。

「5年越しのお礼ですか、いい話だね~」

彼は、本当に一途で真っすぐな男。盛岡八幡の通の様に一直線なのだ。

 

更に、呑む。

でも、しっかり「街」の話で繋がっている。正確に言うと今のところ。

それにしても、話は途切れず、よく食べ、ぐいぐいと飲む。

 

 

だんだんと、酔いも回り、話はあちこちに。

食レポの話、日本酒の話、盛岡食いしん爺のブログの話、そして、また街づくりの話に戻る。本流からは、ぶれない。

 

 

シャッターを下したり、駐車場になったりしながらも、里伊の様に若い人達が街に灯をともす。街創りにハードは、勿論大切だが、「街の人」が主役でなければ上手くいかない。

いくら立派な舞台でも役者で決まる。

まずは、色々な人が「此処で挑戦してみたい」という空気を広げることが大切なのだと思う。

そして、それに必要なハードとなるのでは?

例えばこの「里伊」マスターは、居酒屋と言わず、だれでも家の様にくつろげる場所として「居酒家」と言う。メニューのコンセプトは、明快。地元に山ほどある美味しい物をシンプルな料理で提供。つまり、地産地消と人の集う場所。

 

いい雰囲気の店が沢山ある盛岡は八幡界隈の土曜の夜も更けてゆく。

この街は、まだまだ可能性を秘めている。

さて、そろそろ、引き上げよう。

今夜も、マスターとお客さん達が創る居酒家「里伊」の雰囲気に「快酔」だ。