今日は、6月6日(月)

  花巻、マルカンも今日と明日で終わってしまう。

  「盛岡食いしん爺」は、当然、盛岡から車を走らせた。

  

  車を運転しながら、マルカンデパートのソフトクリームが浮かぶ。

 

 

 

    着くと大食堂のある6階には、上がれない。まず、最後尾の5階に並ぶ。

    エレベーターは混んでいると思いエスカレーターへ。

    この動くのも後二日。

 

 

 

   5階も並んでいる。辺りの商品は、残り少ない。

 

 

   待つこと20分位。階段まで来た。

   

 

 

    さらに、10分ほど。入り口ロビーまで来た。

    高校の後輩の知り合いにあった。

    「来たの?」

    と聞くと

    「やっぱり、最後ですから、見て食べておかないと・・・・」

    なるほど。

 

 

 

    ひゃあ、580席だそうだが、当然満席。超満員で凄い迫力。

 

 

 

 

 

 

     食券は、ラーメンと勿論「ソフトクリーム」

     なんと「ソフトクリーム」と「ナポリカツ」は2時間待ち!

     ゆっくりお茶を飲んで待つことにしよう。

     向かいの方に、ソフトクリームが届いた。

     「あの、どのくらい待ちました?」

     「そーね、9時半に来て食堂の開店が11時だから、それから、ここの窓際のテーブル

    に座ってラーメンは、15分位できた。それから、1時間ぐらいかな~」

     みんなで笑った。

 

 

 

   順調にラーメンが来た。

 

 

 

 

     久し振りの味。懐かしい!

 

 

 

 

 

 

   とうとう、食べ終わった~

 

 

    花巻の今や全国区のグルメ「箸で食べるソフトクリーム」と「ラーメン」と後は「ナポリカ

   ツ」が定番だ。

    そして、昭和レトロのマルカン大食堂の雰囲気を作りだしているのが、このウェイトレス

   さんの制服。忙しそうで爺も写真を頼めなかった。

    頭にも着ける物があって、あのヨーロッパの女王様の王冠みたいなやつだ。

 

 

 

 

    テーブルを拭きに来た男性の人に聞いてみた。

    「混んでたいへんでしょう?」

    「はい、普段は土日に混んでたのが、3月からは、毎日、こんな感じです。」

    と疲れた顔で笑う。

 

 

    おっ! もしや。

 

 

    11時半に来て12時40分。

    ついに到着!

    花巻が誇る全国区のグルメ「箸で食べるソフトクリーム」

 

 

     いやいや、写メ撮るのも大変。ちょっと寄ると入りきらない、この高さ!

 

 

 

 

     さて、このソフトクリームは、箸で下から渦巻き模様を平らにする様にしてすくう。

     そうして、こういう形になっていく。

 

 

    というのは、そうしないで上から食べているうちに、溶けてドンドン下に流れていくの

   だ。実は、爺、この花巻の高校を卒業したのであります。

    残念ながら、あのプロ野球の菊池 雄星、大谷 翔平君達の花巻東ではありません。

   (笑)花巻は、宮沢賢治の外に野球界でも有名です。

 

 

 

   ドンドン食べます。美味しい!

 

 

     この辺からは、箸でつまんで食べます。

 

 

 

    なんか、キュートな別のお菓子になった様だ。

 

 

     ここからは、カリカリとサクサクです。

 

 

      もともと、マルカンデパートは、道路の向かい側の方に合って、ここに移って来た。

      高校時代はもとより、東京から帰って来るとよく来たものだ。ナポリタンやチョコレー

     トパフェなどもっと多くのメニューがショーケースにこれでもか!なんでも料理できる

     ぞ! みたいな感じて並んでいたような気がする。

 

      ショーケースの前で何を食べるかを肩を並べて立っているのだ。二人とも制服姿で

     きたり、普段着で来たりしたものだ。

      「なににする?」

      と聞かれてウジウジと迷わない男のふりして

      「ナポリタンとソフトクリームにする」

      とはっきりした男なのだと。

      「もう少し、考えたら、こんなに沢山あるんだから、この前もナポリタンだったよ」

      「・・・・・・・」

      すぐ、高校1年生のうら若き爺は、うろたえてしまう。結局、頭を掻きながら、その子

     と同じ食券を買うのだ。

      そして、明らかに笑いをこらえているレジの人の口元。何にでもカッコつけたい頃

     だった。

 

 

 

     マルカンデパートは8階まであって7回あたりにミニゲームセンターみたいな場所が

    あったのは記憶違いだろうか?

     東京とこの街で思春期から青年になっていったのだ。

     

     その頃、よく花巻の街でデートした子のお父さんが亡くなったのを知り、夏休みに帰

    省した時に逢った場所は盛岡の喫茶店だった。しばらく気軽に逢えない時期があった

    のだ。だから想い出のない街にしたのだ。

     それに、早すぎる父親の死に対して慰めの言葉も、その頃の爺には、とても用意でき

    なかった。    

      

     それが、今や、マルカンでのラーメンとソフトクリームと想い出でまで美味しく笑顔で

    食べて満腹になっている。(笑)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

      大食堂の存続の動きも報道されていた。母校の生徒たちも頑張っている。

      しかし、この街の核店舗のマルカンデパートがなくなり、全国区のグルメも失ってし

     まったとしたら、この街はどうなっていくのだろう。

      ともかく、昭和レトロの灯が、明日、また一つ消える。

 

      

 

 

   

      そして、盛岡のバスセンターはどうなるのだろう?