正好遇見你 (HI PRODUCER)全35話

正好遇見你のタイトルだけを見ると何処にでも転がっていそうな恋愛ドラマに思えます。


実際のところは、中国伝統工芸の伝承がテーマで主に蘇州博物館に所蔵される伝統工芸品の説明、

伝統工芸かかわる人々、伝統工芸を紹介する番組制作側の人間模様が描かれています。
また工芸が生まれた当時の情況を創作劇(多分こうだったんじゃないか劇場)で紹介されます。

 

こう書いてしまうと堅苦しいドキュメントにも思えてしまいます。実際に、浙江文化藝術發展基金(浙江省における文化芸術プロジェクトを支援するための基金)の協賛ですので、伝統工芸品の説明は本当のことですし、ドラマの最後に現在の名工が出てきて伝統工芸の説明をしてくれます。

 

タイトルに本劇劇情純属虛構(このドラマのストーリーは全くのフィクションです)と出てきますので、伝統工芸かかわる人々、多分こうだったんじゃないか劇場、番組制作側の人間模様こそがドラマになります。

 

中国伝統工芸の対象は、いろいろあって2~3話ぐらいで完結しその度に対象が変わります。

 

浙江文化藝術發展基金資助項目と出ているので、それの威力でしょうか

伝統工芸にかかわる人々には、他のドラマで主役をするような人も出演しています。
例えば、李一桐や金晨。
 

      李一桐                 金晨

 

エンディングのタイトルバックを見れば、きっと知った名前が有るはずです。

 

ドラマとしての番組制作側は、ディレクター魚在藻、中国伝統手工芸専門家陶唐(陶教授)、プロデューサー顧時雍、ディレクター袁迦瑩が中心となります。


魚在藻は、子供のころの出来事の影響で人の喜怒哀楽が分からず、一つのことに集中すると周りを気にしなくなり深入りしたりしてそれでいて結構飄々として、周りに迷惑をかける役回りです。

彼女が、ひらめいた時に見せる笑顔がかわいい、逃げ出すときの走り方が子供っぽさをイメージさせ、怪演?しています。


陶唐は、魚在藻の天分の才能を認めつつも、子供の成長を見守っているように接している。

魚在藻と陶唐


顧時雍は、魚在藻の才能を認め好感を抱くも、その行いがプロデューサーとして許容できない。


袁迦瑩は、熱血タイプなのですが、最後は魚在藻に持って行かれる、損な役回りです。

 

顧時雍と袁迦瑩

 

回が進むにつれて魚在藻や陶唐の過去の出来事の話も出てきますし、最終回には魚在藻に関する新たなことが。。。

その他、番組制作社内の出来事、同様の番組を作る競争相手、視聴率やCM獲得などバラエティーに富んでいます。但し、中心となるのが魚在藻ですので恋愛はないです。

 

伝統工芸にかかわる人々のドラマの部分は、

 現代の親子(伝承者と後継者)の葛藤などを描いてよかったです。李一桐の涙にはじーんと来ました

 劇中劇で古代のドラマを見せられる形式は、中国語がついていかなくなりました。。。

 

だらだらと書きましたが、このドラマは、恋愛はないけど好きです。
 

ところでタイトルの正好遇見你の你は、一体だ誰が誰に逢ったのかが気になります。
・英語題名のHI PRODUCERから考えて魚在藻が、顧時雍にあった
・魚在藻が、何時も助けてくれる陶唐にあった
・視聴者が、伝統工芸にかかわる人にあった
うーん、難問だ