「明日かあさって、また電話する」
ってロベルトはおととい言った。
もうあさってなんですけど!
きのうはどうせいつものパターンで連絡ないだろうな、と思ってたから平気だった。
でも今日こそは、と思って朝からそわそわ!
まだかな、まだかなって、ミュンヘンでメールの返事を待ってるときと同じ気分だった。
あれあれあれ?
家にじっとしてられなくて、勉強も集中できない。
しかたなく大学へ。
図書館にはもう結構人がいた。
Referatや、もう試験のために準備してる人が多いみたい。
あたしも勉強しなくちゃ、だけど他のことが気になりすぎてる。
パソコン使おうと思ったら・・・げ、ペーター。
ペーターはアグニエシュカの紹介で知り合ったドイツ人。
Sex and the Cityに出てくる、ミランダの元彼?スティーブを髣髴とさせる、まさにドイツ版イケてない男子代表。
知らん顔して通り過ぎようとしたら呼び止められた。
ペーターのドイツ語はほんとに分からない。
まったく容赦してくれないから。
そもそもは最初に話したとき分かってないのにあははー、といって流していたのが悪かった。
分かってるものとして、普通のドイツ人と話すのと同じペースで話すからさっぱり分からない。
彼は当然ドイツ人女子にまったくモテず、日本人ならいけるかも!と思ったのか、ちょっと前あたしにがんばってた。
いや、無理、と思っておそらくデート?の誘いを断ってから、彼も察したらしく、メールも誘いもなくなった。
でもこの偶然の出会いでいやな予感が・・・。
別に用ないのに、
「話せるところに出よう」
ってわざわざ部屋移った。
そしてひたすら彼は何か話してたけど、あははー、へー、あっそう、しか言わなかった。
分からないんだもん。
「週末あいてる?飲み行かない?」
えー、やだ。
でもそこはソフトに
「わかんない、もしかしたらね」
とその気のなさをアピール。
「じゃあまたメールするから」
って違う!
日が暮れても相変わらずロベルトから電話はない。
どよーん、となりながらベートーベンのバイオリン協奏曲二長調を聴く。
ベートーベンは壮大だけど、優美さ、繊細さに欠ける、と思ってた。
でもこのメロディー!
甘くて美しくて、ものすごく魅力的。
短調に変わるところは切なさがしみる。
こんなに奥の深いバイオリン協奏曲があるなんて知らなかった。
まさにうまくいかない恋にぴったり、としみじみひたる。
たまらまくなって2回電話したけど、留守電。
ロベルトのメッセージが憎たらしかった。
明らかなのはロベルトに悪気はないけど、その気がないってこと。
でも仕方ない。
好きなんだからあきらめない。
悩んで苦しんで、それでも・・・という気持ち、伝えなくちゃ意味がない。
どうもミュンヘンからまだ帰ってないみたいだ。
「戻ったら連絡するよ」
っていう意味だったのか。
戻らなくてもそのことを一応伝えてくれ!
ロベルトってほんといい加減。
自分もかなり適当なほうだけど、彼はもっとひどい気がする。
典型的ドイツ人じゃない、とは言えこの先もこれに苦しめられそうだなー。