4月16日が39回めの命日であったイシュトヴァン・ケルテスには、正規の形でリリースされたマーラーの録音はなかった。
かろうじて今までに日の目を見ていたものとしては、私の手元には、フランクフルト放送交響楽団との《リュッケルト歌曲集》(セーナ・ユリナッチが歌っている! これはユリナッチの残した多分唯一のマーラー録音ということになると思う)と、バンベルク交響楽団との第4交響曲があっただけであったが、最近heliconから1971年4月にイスラエル・フィルとの《亡き児を偲ぶ歌》(M・フォレスター独唱)のライヴが出された(もっとも、このCDのメインは亡くなる直前のハイドンのネルソン・ミサであるが)。
それ以外にも録音が残されていると思う。
上記の録音も含めて正規の形でぜひともリリースしてほしいものである。