レコード会社からリリースされるものとは異なった形で出される非売品の自主制作盤についていくつか例を挙げてみましたが、もう一つ、レコード会社から正規の「商品」として出されるのではないけれども、決して無視できない大きな魅力を持っていたり、さまざまなことを教えてくれるものがあります。


各種の「非正規盤」と呼ばれるものです。これは、どのようなものを含めるべきかということが大変難しい…。1990年代を中心に大量の「珍しい」音源をリリースしていたARKADIAやHUNTなどと今日のもっぱらCD-Rで出している数多くの「レーベル」とを同列に論じていいか迷うところです。


例えば、ブルーノ・マデルナがRAIのオーケストラを指揮した第3,5,7,9番の71年~73年の録音を収めたARKADIAのセット(CDMAD 028.4)は、録音には全く恵まれなかったこの人のマーラー演奏の一端を窺うことのできるたいへんに貴重なセットであると思います。第7,9番には別の録音もありますが。


(Twitterから「なう」への自動投稿がうまくいきませんでしたので、記事としてアップしました)