海外にはサイト上で何年も前からマーラーのディスコグラフィを地道に作成し続けている人が何人もいらっしゃいます。私も時々参考にさせていただいたりお世話になったりしています。拝見する中で、ディスコグラフィというものをめぐっていろいろと考えることがありましたので、少々書いてみます。
7/9 16:12
まず、一番気になっているのは「ディスコグラフィ」に入れるのにどのような基準に基づいているのかが明確に示されていない場合が多いということです。予め基準をはっきりさせておかないと「ディスコグラフィ」の中身そのものに混乱を招くことになってしまいます。
7/9 16:13
基準の問題は大きく分けて二つになると思います。一つは、商品として流通しない形で作られたものをどうするかということです。これにはマーラー協会が作ったもの、放送局やオーケストラが非売品として作ったものなどや、アマチュアの方々がプライヴェートに作ったものなど様々なものが含まれます。
7/9 17:11
非商業録音をディスコグラフィーに含めないとすると、例えば第10番クック版のマルティノンのハーグでの録音やフィーラー版のコロラドでの録音等々、数限りない重要な録音が入らないことになってしまいます。一方で入れだすと途方もない数になります。どこに基準を設定するか非常に難しいところです。
7/9 17:11
この問題は何もマーラーの場合に限ったことではありません。「ディスコグラフィ」というものを、ただの「商品カタログ」とか、その時点での「お買い物ガイド」のようなものではなくて、歴史を客観的に認識するための基本資料とするためには、きちんと考えておかないといけない問題だと思います。
7/9 17:12
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