ここ数日、緊張と幻滅のために消耗する日々が続いていましたので、あやうく書きそびれるところでしたが、本日2月16日は、偉大な名人ピアニスト、ヨーゼフ・ホフマン(1876~1957)の命日にあたります。
この人の演奏の素晴らしさについて、また、残された録音については、また、いつか別の機会に語ることができれば、と思いますが、今日は、この人がマーラーの指揮するニューヨーク・フィルと共演した日のことについて書いておきます。
それは、1910年11月15日と18日の2日、会場はもちろんカーネギー・ホール。
その日のプログラムは、
・シューマン:『マンフレッド』序曲
・ドビュッシー:『管弦楽のための映像』から「春のロンド」
・サン=サーンス:ピアノ協奏曲第4番 ハ短調
(休憩)
・ブラームス:交響曲第1番 ハ短調
というものでした。
想像すると誰でもが聴きたくなるような豪華なプログラムですね。
サン=サーンスは、マーラーの指揮者としての長いキャリアの中で、この時にこの曲を取り上げたのが唯一の機会でした。ヨーゼフ・ホフマンの意向が働いていたのかもという気がします。
また、ドビュッシーのこの曲は、アメリカ初演です。
今夜はホフマンの歴史的録音のいくつかを静かに聴くことにいたします。