昨日、リパッティの新しいセットについて書きました。
そうしたら、以前に出たものを持っていても新しく買いなおしたほうがいいのか? というお問い合わせをいただきました。
本当は、このセットの詳しいことについてはリパッティの命日(12月2日)に書くつもりでしたが、そのようなわけで急遽書くことにいたしました。
今回のセットが内容の上で従来の何種類もの物と決定的に違っているのは、今までいくつかの非正規盤などでは出たことがありましたがEMIのセットには入っていなかった次の3曲の協奏曲が収録されているということです。
1・バッハ/協奏曲第1番(ベイヌム指揮)
2・リスト/協奏曲第1番(アンセルメ指揮)
3・バルトーク/協奏曲第3番(ザッハー指揮)
どれも言うまでもなくとても素晴らしいものですが、特にバルトークは、よくぞこの録音が残っていてくれたと思わせるものです(1948年の録音、ということはこの曲が初演されたのが1946年ですから、最初期の録音ということになります)。
ですが、この3曲がちょうど一枚に収められているものが10月22日に国内盤でリリースされます。
輸入盤ではすでに出ていたのですが。
ですから、すでに6枚分を持っていらっしゃる人は、間もなくリリースされるこの国内盤を足せば、内容的にはセットと同じということになります。でも、セットの黒を基調とした箱(コルトーの箱と並べるとさらに美しい!)は綺麗だし、ということを考えると悩ましいところですね。
10月22日にリリースされる国内盤はこちらです。
リパッティ/バッハ、リスト、バルトーク
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これも12月2日に書くつもりだったのですが、今書いてしまいます。
ターラから出ているハスキルとリパッティの非常に珍しい音源集です。
リパッティに関しては、バルトークの第3番が中心なのですが、自作自演(ソナチネ、1943年の録音)や3種類のインタヴュー(肉声が聞けます)が入っています。
また、ハスキルの一枚はヨッフム指揮のモーツァルトのK.271を中心として、彼女としては非常に珍しいプーランクやスクリャービンなどが入っています。もちろん珍しいだけではなく感動的な演奏ばかりです。
このCDを手に入れたときは本当に大げさでなく随喜の涙がこぼれました。
ハスキルとリパッティへのオマージュ
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ハスキルとリパッティ……心に染み入ります