こんにちは。

大学では相変わらず怒涛の日々が続いております。りむです。


今回はビジネス基礎特集やります。

(毎回のことですが、あくまで僕の個人的意見なので鵜呑みにはしないようにしてください笑)


前回のラストで少し紹介した通り、僕はビジネス基礎決め打ち組です。

つまり、その場でとっさにビジ基を解くと変更したのではなく、はじめから(僕の場合は夏から)ビジネス基礎を解いて合格しようと計画しました。


この記事を読んでいるということは、あなたも決め打ちを覚悟しているか、あるいは当日変更のリスクヘッジのための情報収集をしているのかもしれませんね。

後述しますが、実際にこのリスクヘッジが、戦い方に関する最も重要な考え方に直結しています。


ただ僕がどんな対策をしたのかをただ述べても本質的に有用な情報にはなりませんので。


そもそもビジネス基礎とはどういった科目なのかという点まで掘り下げて、徹底的に戦略を考えていきましょう!






【  目次  】

1.一橋入試における社会科目の立ち位置

2.ビジネス基礎選択が合理的でありうるシチェーション

3.ビジネス基礎で勝ち抜くために









1.一橋入試における社会科目の立ち位置


一橋入試では、社会科目の論述が特に鬼畜なことで有名ですよね。


今年の入試では日本史が意味不明なほど難化し、某予備校の解答速報では「出題の意義を疑う」などとボロクソに叩かれていました笑


入試を受け終わって会場を出る際、周りの受験生が口々に「日本史やばかった。終わったわ」と、この世の地獄でも見たような顔で絶望していたのが印象的でした。


平年並みの難易度でも対策にかなりの負担を強いられるにも関わらず、当日難化して手も足も出ずに対策コストが水の泡......なんてことも決して珍しくはありません。

去年の世界史でも同様の現象が起こりましたね。

何か点になりそうな要素を書ければいいものの、その点になりそうなことすら思いつかなければどうしようもありません。


そしてこれこそが、一橋入試の対策を困難にさせている最も大きな要因です。

まとめると、


・広範かつ深い知識が求められ、山張り(運)に頼らずに解けるようになるには膨大な時間と労力を要する

・たとえ一通り対策を終えたとしても、手がつかないほど本試験の問題が難化して努力が無に帰すリスクが常に存在する


これら2つのリスクを管理しつつ、同時に他3教科も固めていくのは至難の技です。


他の人より社会科目に時間をかければかけるほど、

また、他教科より社会科目の対策を優先すればするほど、

社会科目では失敗ができなくなり、ますます運要素が大きくなるという皮肉な状況になっているとも言えます。


無論、社会で大幅にアドバンテージを取って受かることも可能ではありますが、僕からすればその分を他教科で稼ぐほうがよほど楽であるように思えます。

元からそこそこ得意でもない限り、そこまで大きなリスクを背負う必要があるのかという点が引っかかりますね。


そこで登場するのが、この社会科目に存在する謎科目、ビジネス基礎です。






2.ビジネス基礎選択が合理的でありうるシチェーション


結論から言うと、ビジネス基礎を決め打ちするのが有効な状況は次のとおりです。




・商学部志望である。(もしくは経済学部志望である。)

・文転しているなど、社会科目で大きな出遅れがある。

・国語、数学、英語の3教科がいずれも苦手ではなく、合わせて6割程度の得点を安定して出すことができる。

・小論文など、論理的文章を書くのが比較的得意である。




僕の場合は、これら全てが当てはまっていました。


遅れを取り戻す程度の中途半端な対策で本番爆死するよりは、ボーダー付近のライバルが社会科目で追随不可能なほど国数英でリードを取って勝ち切る。


という発想になるわけです。

すなわち、社会科目に敢えて力を入れないことで、投入した努力が難化によって吹っ飛ぶリスクを無効化しています。


ポイントは、商学部においては特にですが、この戦略がかなり現実的に実行可能であるような科目配点になっているということ。


これは明らかに意図的です。

僕以外にもビジネス基礎選択で合格したという人を7,8人ほど見かけましたが、知る限り一人を除いて全員が商学部でした。




国語・数学・英語の3教科に特化してハイレベルに仕上がっているだけで合格できるような仕組みになっているのは、そういった学生を一定数欲しているからであると予測できます。

あるいは、他教科の能力を前提に、地歴公民の完成度を犠牲にすることを許されているとさえ思えます。


ただしそれならば、何故わざわざビジネス基礎を選択する必要があるのか、とお思いになるかもしれませんね。


しかし、忘れてはいけないのは、入試は常に相対評価であるということです。


これは僕が実際に体験したことですが、冠模試ではビジネス基礎の出題がないので、倫政を選択せざるを得なかったわけですが......


そこで感じたのは、付け焼き刃でなんとかそれっぽい解答を書いたとしても採点官には一瞬でバレるし、何よりその教科をがっつり固めてきた人たちには到底敵わないということです。


一橋実戦模試の採点講評の倫政の欄では、

「お前ら舐めすぎ。本当にその程度の完成度で受かる気あんの?」(意訳)

と同じようなことを考えていた受験生一同がお叱りを受けました笑


しかし、それならばビジネス基礎は逆にチャンスになり得ます。

採点基準の方向性がこちらにとってあやふやであるということは、それだけ対策可能性が誰にとっても低いという点で平等であるからです。


なよなよの状態で土俵の上で真っ向から力士と相撲を取るより、まっ暗闇で滅茶苦茶に殴り合ったほうが余程勝率は高いのでは。と僕は当時思いました笑


とにかく、地歴公民が弱いままの状況ならば、ビジネス基礎で決め打ちする方が合理的であるのは明らかだということです。

また、その方が国数英の対策にたっぷりと時間を割くことができ、より総合点を安定させることができます。


採点基準が(あるにせよ)不透明である以上、あくまでビジネス基礎で期待できる得点はほとんどないものとして、他教科の目標点を考えなければなりませんが。






3.ビジネス基礎で勝ち抜くために


だからといって、無対策で挑むのはあまりにもったいないと思います。

なぜならば、ビジネス基礎を選択した人の多くが、自分が選択した科目の難化によって流れてきたぶっつけ本番組であり、軽く準備していくだけでも相対的に高評価を得やすいと思われるからです。


といっても、予備校はさっぱり参考になる資料やアドバイスを出さないし、専用の参考書が存在するわけでもないのに、

いったいどうやって対策をすればいいんだ…?


ということになりますよね。

これに関しては僕もはっきりと答えを出せるわけではありません。


しかし、少なくともヒントはあります。

ビジネス基礎などという試験科目をわざわざ作って実施している時点で、何らかの能力をこの科目を通して測定していることは確かですし、それはすなわち採点基準が明確に存在するということの根拠になります。


なんとかしてこの採点基準を予測したいわけですが......


そこで僕が対策方法を考える際に参考にしたのは、一橋大学商学部のアドミッションポリシーです。

アドミッションポリシーとはつまるところ、「私たちはこんな学生が欲しいと思って入試やってます」という大学から受験生へのメッセージになります。


つまり、アドミッションポリシーそのものがビジネス基礎の採点基準となっているのではないかと考えたのです。


大学のHPやパンフレットに載っていますので、必ず熟読しましょう。


このアドミッションポリシーは、出題される問題の傾向にも反映されています。

実際、今年の問題は一問が地球温暖化に関する問題で、市場に関する知識に限らない多様な考察力が求められていました。

他方では、今年の第二問では電子商取引に関する問題が出題されており、経営・経済的知識がベースの思考が出来なければ対応は難しいでしょう。


過去問を見ながら自分なりに出題の意図を考え、実際にどんなことを書けば他の受験生の答案と差別化できるかを繰り返し考えましょう。


追記︰一橋大学の公式ホームページにて今年度の入試問題の出題意図が掲載されています!絶対にこちらも過去問と合わせて読み込むようにしてください。





そして最後に、僕がやった対策方法について。


基本的には日本経済新聞を読むことを中心にしていました。

とくに経済教室面の「やさしい経済学」のコーナーは必ず読んでおくべきです。


やさしい、とありますが内容が薄っぺらいという訳では決してありません。

これは特別な専門知識がいらないという意味で、書かれていることは現実に則したかなり実践的な情報です。


入試だけでなく、その後の大学生活においても大いに役に立っているので、ぜひ読んでおくことをお勧めします。


あとは、先述した通り過去問をよく読んで、書くべき内容を繰り返しイメージするようにしていました。

友達にお願いして、ディスカッション形式で一緒に問題の意図を考察したこともあります笑


直前期には、小論文用の参考書を軽く読んで文章構成の仕方について確認しました。







対策についてはこれくらいです。

大したことはしていません。むしろそれが目的なので笑


決め打ちする人は、他教科にがっつり勉強時間を割いて、国数英のみで合格最低点を超えるというスタンスを忘れないようにすべきだと思います。


実は、これまで戦略編で述べてきた国数英の目標点設定もこの前提に基づいているので、読んでいて無茶だと思った人もいたかもしれません。


が、最初に述べた通り社会はやらかすリスクが比較的大きいです。

それを管理するという意味でも、主要3教科の得点力を確実に身につけておくことは必要でしょう。













以上、ビジネス基礎特集でした。


予備校などが対策方法に関する具体的情報をほとんど上げないのは、仮にそれをもとに対策した人が不合格になったとして、その人にお前のせいだと言われても反論しづらいからだと思います。


しかし、それでもビジネス基礎という科目は存在しているのであって、この科目で測定されるなんらかの能力に秀でた学生を大学が欲しているのも確かなのです。


最終的に選ぶのは、読んでいるあなたです。


本番で難化した日本史からビジネス基礎に変えて、しかし不合格になった人もいます。

逆に、自分の選択科目を貫いて合格した人もいます。


要は、何をリスクとするかの違いです。



これだけ偉そうに書いて、僕もまた、責任を負うことができるわけではありません。


しかし、それでもビジネス基礎決め打ちが成功するケースが確かにある、というのは有益な情報になるでしょうし。


なにを考えてそのような戦略を組み立てたのかも、僕と似た状況の誰かの役に立つかもしれないと思い、書いてみた次第です。






それではまた!

何か書きたいことが浮かんだらそのうち記事にします。