蠢く女念【改正版】第27話






第5の事件…香3

香は何かが録画をされている そのDVD を食い入るうに見入った…。その画面に映りだされたものは…

それはどこかの廃棄ビルの一部だろうか コンクリートがむき出しで ほとんど明かりがない中 ところどころに ろうそくが灯されなんとか 周りの状況が見える感じだった。

そして真っ白仮面をかぶり カメラを自ら無言のままセッティングする女性かと思われる人物…

その女性はカメラのセッティングが終わると 自らカメラの前に座りこみ何かしら白い塊を手にし 皮の袋に、それを入れると手に持った大きな金槌で それを粉々になるまで叩きつっけ 粉末までなったそれを容器に移すと、
また別の白い塊を…そんな行為が延々つづけられ、
その女性はまるで何かにとりつかれたかのように 黒い長い髪を大きく降り乱しながら その行為をおこなっていた。 

そして 今度はカメラに背むけながら もくもくと手元で何かをしていた
 そして次にカメラにこちらに向いた時 カメラにアッブに 映ったのは何かのフタの裏だろうか、そこには小さな星のマークが黒い油性のマジックでかかれていた

 そしてそのフタが締められ その入れ物がカメラに向けられたとき 香の全身に何かわからない 恐怖がかけめぐるのだった
 
その入れ物 それはあの女性からもらった薬の瓶にそっくりだったからだ 
先ほど背をむけしてた作業…それは容易に解った 白い塊を粉末にしたものを 一つ一つ丁寧にカプセルに詰めていたのだ

そしてその女性は一本のろうそくを手に持ち 真っ暗でずっと見えていなかったその廃棄の奥に明かりをとどけた 

それを見た途端香は「ギャー」っと叫ぶと自ら震える両手で口を抑えながら画面にかじりついた…
そこには 本物としか判断できない 右腕を切断され失い横たわりこちらを 瞬きもせず虚ろな目で見ている 女性の姿がいたからだ

 その女性にはもうすでに息がない事もすぐにわかり、もう一つ気付いた事に香は驚愕するのであった…。 

その死体となった女性…。
その顔は 紛れもなくかつての中学時代の同級生の井瀬 愛の変わりはてた姿だったのだ。

香も愛が少し前から行方不明になっている事は知っていたが 今の自分には関係ない事だと 日常のごく普通の出来事のようにうけながしていた。

それがこんな形で自分に 関わってくるとは夢にも思わなかった 

そしてその白い仮面の女性は1枚の紙をカメラの前に張り付け 不気味な笑い声と微かに、かん高い鈴の音を響かせながら去っていったのだ
その紙には 

『人骨じゃ花粉症治らないよね。一様薬瓶のフタの裏を見てね』 っと書かれていた。
香はなにがなんだか解らず しかし 想像するある事に号泣と嘔吐を繰り返し 這うよう あの女性からもらった 白い粉末が入ったカプセルの あの花粉症の薬の瓶がはいったバックを手にとり 
バックからその瓶を震える手で取り出し ガタガタと震える手では、なかなか開かない…。やっとフタを開け その両目でしっかりと確認した 

フタの裏にはあの黒い油性のマジックでかかれた小さな星のマークが はっきりと書かれていたのだった
。香がここ数日、毎日飲み続けていたものとは……。第27話 終… つづく 2008 【改正版2020】作masa.
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