2月12日のマチネを。
正直なところ、沢尻エリカさん見たさの観劇で、座席が8列めだったことで本来の目的は達成。
あとは芝居が面白ければ、なお良し。
沢尻さん演じるブランチは没落地主階級のお嬢様だが諸般の事情もあり、妹ステラを頼ってニューオリンズにやってくる。
ステラの夫スタンリーはポーランド系の粗暴な労働者、彼らの住むアパートもそういった人たちが集うところとなっている。
アパートの雑多な感じ、そこに住む人や近くを行き交う人の猥雑な感じ。
すなわち、生きているという感じ。
現実から離れていく/離れたくないと思うブランチがそこにいる。
ブランチは精神に支障をきたしているけれど、どこか何かに希望を見い出そうとしている。
病院送りとなったブランチが最後に見せる笑顔。
希望を見出せたのか、夢の中に入り込んでしまったのか。
ステラを演じた清水葉月さん、スタンリーの友人ミッチを演じた高橋努さんがとてもよかった。
お二人の堪えたお芝居でブランチ=沢尻エリカさんの切なさが際立ったように思う。