「武士の一分」

って映画を観た。


山田洋次監督の藤沢周平時代劇映画化三部作の最後を飾るヒューマンドラマ。
主演に『2046』で世界にも活躍の場を広げた木村拓哉を迎え、幕末に生きる武士の
名誉と夫婦のきずなを描く。妻役の檀れいやかたき役の坂東三津五郎ほか、
緒形拳や桃井かおりなど、日本を代表とする実力派俳優が勢ぞろいする。
「武士の一分」とは、侍が命をかけて守らなければならない名誉や面目の意味。
そのタイトルが指し示す人間ドラマは、観るものの心を揺さぶる感動巨編。

下級武士の三村新之丞(木村拓哉)は、妻の加世(檀れい)とともに幸せに暮らしていた。
しかし、藩主の毒見役を務め、失明してしまったことから人生の歯車が狂い始める。
妻が番頭の島田(坂東三津五郎)といい仲であることが判明し、絶望のなか離縁を決意。
愛する妻を奪われた悲しみと怒りを胸に、新之丞は島田に“武士の一分”を賭けた
果し合いを挑む。
                              (シネマトゥデイより)



*********以下、ネタばれ注意*******************














めちゃめちゃシンプルな話。
あらすじを書くのに3行あれば足りる。

なんなんだろう・・・この感じ?
主人公を応援するわけでもなく、敵を憎むわけでもなく
被害者である奥様をお気の毒に思うわけでもなく・・・

奥様の身の振り方がワタシには共感できないから、
観ていてあまり感情移入できなかった。

ワタシは演技のことをよく知らないから
上手い下手の判断はできない。わからない。
ただ、キムタクはキムタクだった。
カリスマなスターの宿命か?

その浮き具合がいいのか悪いのかはわからないが
ワタシのイメージする時代劇の空気感ではなかった。
たとえばシリーズ化して、そのキムタクキャラに馴染んだら
すごく愛される作品になるような気がしないでもない。

でも、たった2時間じゃそりゃ無理だろ。
浮き具合に戸惑いつつちょっと馴染んできたところで
話が終わった、って感じ。

とはいえ、キャラはちゃんとたっていた。
キムタクの家の使用人のオジサンのキャラがいい。
桃井かおりもイイ味出してる。
鑑賞して1週間は経つが、今となってはキムタクもいいキャラだった
気がしてくる。スターの底力??
なぜかワタシの中で、鑑賞直後よりも、今の方が評価が高くなっている。

山田洋次特有のほっとする温かい空気が映画全体を包んでいて、
その余韻が記憶を書き換えているのかもしれないな。