「今日も疲れちゃったよぉ」
と何事もなかったかのように
甘えた声で語りかけてきた電話口の声は
少し寂しそうに聞こえた
これでよかったのだと思い始めていたのに
母性本能が強すぎる私は
寂しそうな人を放っておけなくなる
突き放す事も出来たはずなのに
「元気そうじゃーん笑笑」
と、いつも通りに受け入れてしまった
というか
もう私の中で
「いつも通り」ではなかった
終わったと思った時とは逆のベクトルが作用して
終わらせたくない
と思った
いつも通りの他愛のない話が
少し途切れた時
「会社員さん…会いたいです」
と少し震えた声で言われて
「私も会いたい」
と口から出てしまった
「実は今日仕事休みなんです。
近くまで車で迎えに行くから
今から会えませんか?」
と言われて
時間と場所を決めて
急いで着替えとヘアメイク整える
ヘアアイロンをかけ直して
メイク直しをして
念のため可愛い下着に変えた後
お気に入りの紺色のワンピースに袖を通して
ワンピースに似合うピアスに付け直して
紺色ワンピに合わせて買った
赤いバックに荷物を移して
買ったばかりのカネマツの靴を履いて
彼の待つコンビニの駐車場まで急ぎ足で向かった

