仮想通貨市場は時価総額の増加を伴って上向き基調。その中でも今注目なのがビットコインキャッシュ(BCHまたはBCCという)です。なぜ今ビットコインキャッシュが上昇しているのか?考えてみました。

仮想通貨の勢力分布図


 

広さ=時価総額の大きさ

  • 色=緑:上昇 赤:下落(濃いほうが変動率が大きい)

4月23日時点では、ビットコインキャッシュの変動率は+22.82%と群を抜いて大きく上昇していることが分かります。

テクニカル要因


BCC/JPY 1時間足チャート
テクニカル分析:一目均衡表

ビットコインキャッシュ円、1時間足では一目均衡表の雲(陽転雲)に沿って上昇トレンド継続中。


出典:ビットトレード BCC/BTC 1時間足チャート

対BTC(ビットコイン)でも上昇トレンドです。

ビットトレードでは円ベースだけでなく、ビットコインベースの銘柄(BCC/BTC、ETH/BTC、MONA/BTC、LTC/BTC)もあるので「基軸通貨のビットコインに対してどのくらいか?」を探る上ではとても参考になります。(ただしBTC建てのほうが板が薄いです)

現在、ビットコインも日本円に対して上昇しています。しかしBCC/BTCチャートが示すように、BTCより強い上昇がみられるのがBCC(ビットコインキャッシュ)です。


BCC/JPY 日足チャート

日足チャートでは、まだ下落トレンド。しかし一目均衡表の雲(陰転雲)を突き抜け、上昇の勢いは強い。12/20の直近高値から4/6の安値を軸にフィボナッチリトレースメントを引きました。現在価格はちょうどフィボナッチの23.6%の位置にあります。(155,000円)ここからさらに上に向かうと見ています。

ざっくりと次のターゲットプライス

  • 38.2%:21万円
  • 半値戻し(50%)26万円
  • 61.8%:30万円
  • 78.6%:37万円
  • 100%戻し:46万円

ファンダメンタルズ要因

今後の考えられるファンダメンタルズの要因を見てみます。

ビットコインキャッシュ(BCH)のハードフォーク-5月15日に予定

ビットコインキャッシュは2017年8月1日、ビットコインからハードフォークして生まれた仮想通貨です。HFした時点でビットコインを持っていた人は同数のビットコインキャッシュが付与されました。ビットコインとビットコインキャッシュの大きな違いの1つに「ブロックサイズの違い」があります。

ビットコインは取引量が増えたおかげで処理が滞り、手数料の増加などのスケーラビリティ問題が起きました。ビットコインキャッシュのブロックサイズは8MBの為、ビットコインよりも処理能力が高くなっていることが分かります。

5/15のハードフォークではブロックサイズがさらに拡張され、8MB→32MBになります。(ビットコインの32倍になる)

ビットコインキャッシュを上場する取引所も増え、ビットコインキャッシュを基軸通貨にする取引所も出てきました。決済用アプリや対応するウォレットがどんどん開発され世界中で様々なユースケースが見られるようになりました。

大手マイニングプールがバーン

世界的最大級のマイニングプール、BITMAIN社のAntpoolが送金手数料の12%分のビットコインキャッシュをバーン(焼却)しているとの報道。

Bitmain Will ‘Burn’ 12% of Bitcoin Cash Txn Fee, Calls on Other Miners to Follow(Yahoo! Finance)

ちなみにバーン(Burn)とは、発行枚数が決まっている仮想通貨を使えなく(燃やす)事により、残った枚数の希少価値を高めるものなので、「Burn=価格上昇」と判断します。

ビットコインキャッシュのハードフォーク(5/15)はまだ少し先の事ですが、「うわさで買って事実で売る」という相場格言があるように、価格は先行して動きます。5/15まで上昇し続けるという事は考えにくいですが、これまで期待に反してなかなか上昇しなかった為、今回の反発は大きいかもしれません。