サンドラの週末
ダルデンヌ兄弟の職人技を堪能 全く芯がぶれることのない映画作り
この兄弟の作品は本当に大好きだなあ、という事を再確認しました
サンドラは病気で休職中に突然解雇されてしまいます
復職する為には同僚16人がボーナスを諦めないといけない
その為サンドラは同僚一人一人を尋ねて 自分に投票して欲しいと説得することに
突然の解雇や病気による休職、雇用の不安定 どの話題もとても身近な問題なので
見ている時には 自分がサンドラの立場だったら？同僚の立場だったら？
とひたすら考えてしまって 見ている際中は本当に辛かったです
サンドラの申し出を断るしかない同僚の辛さ 同僚を説得しなければいけないサンドラの気持ち
どちらの立場にいても辛いこの状況 悪いのは会社なのだけれど
会社とは理不尽な場所だし 所詮、一社員の立場は弱いのです
サンドラのもろさがとてもリアル Marion Cotillard にはただただ圧倒されてしまいます
夫の前ではすぐに泣き崩れてしまうし 夫に当たったりもするんだけど
”でも説得するのは私よ” という言葉に そうだよねーサンドラの立場も辛すぎるな と大いに納得
同僚の反応は様々で 思わず心がほっとしてしまう場面もあるけれど
そうではない反応も当然あるし それぞれの事情も分かるしで
厳しい現実 そこで生きていくしかない人々の姿
相変わらず凄いテーマを持ってくるよね と感心しきり
胸が締め付けられるような辛さがあったけど 後味がとても爽やかで驚きました
まさかのラストに驚いたけど とても良かったです
眉間に皺を寄せながら サンドラと夫が二人で説得する間にアイスを食べる場面が好きです
アイス、、、 こんな時間に食べてはいけません
ダルデンヌ作品と言えばOlivier Gourmet
今回は出てこないのかなーと思ったら 重要な役で登場しました
この人の姿を見ないと なんか落ち着かないのよね 笑
