第18回 カイエ・デュ・シネマ週間
昨日は馬車道のアンスティチュ・フランセ横浜で第18回 カイエ・デュ・シネマ週間
今回上映されたのはこの2本
犯罪ものとコメディという異なるジャンルを見事に融合し、新境地を見せ、
2014年カンヌ映画祭で高い評価を得、「カイエ・デュ・シネマ」誌の年間トップテンでは
第1位に選出されたブリュノ・デュモン監督の『プティ・カンカン』、
そして同監督作品、ジュリエット・ビノッシュ主演の『カミーユ・クローデル』を上映いたします。
(アンスティチュ・フランセ横浜HPより文章お借りしました)
アンスティチュ・フランセ横浜での企画上映は毎回面白い作品がかかるので楽しみにしています
2本上映のうち1本は英語字幕という事が多いのですが
今回は2本とも日本語字幕上映だったので 昨日は2本続けてみてきました
上映時間をあまり気にせず見てきたのですが 2本目の 『プティ・カンカン』 は長かったー
2時から始まって劇場を出たのは夜7:30! 何と3時間半の大作でした
お尻は痛くなったけど、どちらもとても良かったです
カミーユを演じるジュリエット・ビノシュが素晴らしい
一見彼女は”普通”で 本当に入院する必要があるのか?と思うのですが
ふとした瞬間 その瞳に狂気の闇が差し込みます
病院での日々が淡々と映し出されるのですが
カミーユの目に映る情景が美しくとても穏やかな事がとても印象的でした
ジュリエット・ビノシュも凄かったのですが 他の入院患者さん達は役者さんなのでしょうか?
というのもその様子がちょっと凄かったのです
食事の場面で一人の患者さんが スプーンで何度も何度も机を叩きます
その音を聞きながら ”ここにいたら本当におかしくなってしまいそう” という気持ちになりました
カミーユの事をなぜか気にかけてる一人の女性の存在が心に残ってます
彼女にとってカミーユはどういう存在だったんだろう
プティ・カンカンは海沿いの小さな村に住む少年の名前です
夏休み プティカンカン、可愛いガールフレンドエヴァ そして悪友たちとの夏の日々
これすっごく面白かった!! 何とも不思議な作品で ヘンテコな場面が沢山出てきて
くすくす笑いが止まりませんでした 一番好きなのはカンカンのおじいちゃんがお皿を並べる場面です
出てくる人の顔がどれもいい顔!凄いメンツを集めてきたなあ と感心してしまいます
主役のカンカンもまだまだ少年なのに 口がひん曲がっておっさんみたいな貫禄
かといって大人びている訳ではなく 今の流行は爆竹を投げて悪さをする事と
悪ガキっぷりが板についていて楽しいです でもエヴァにはちゃんと優しくて
いっぱしに愛の告白もしたりして カンカンの可愛さにノックアウトされました
草むらから4人がひょこっと頭だけ覗かせてる様子は可愛かったなー♪
一方で村で起こるのは凄惨な連続殺人事件 その捜査にあたるのが警察部長とその相棒
この二人が見事なまでの凸凹コンビっぷりがおかしくて
こんなんで本当に捜査は進展するのかしら と思いきや
じわじわと二人は真相に近づいていくのです
カンカン達が走り回る街の様子がとても素敵 静かなこの村にヘリコプターが唐突に現れたり
まるでアートのような死体が出現したりと 思いがけない展開にうわーっとなりました
屈強な顔をしたカンカンのお父さん 優しそうなお母さん
歌が微妙なエヴァの美人な姉さんと 個性豊かな登場人物たち そして動物!
今日になっても 色んな場面が頭に浮かぶのですが そのたび思い出し笑いです