前回の続き

大学生のお兄さん達とのスケート

 

母が乗った車と、私たちが乗った車が横に並んだ時に

妹たちは、はしゃいで母に手を振っていた。

母は笑顔を見せることはなく、めんどくさそうに手を振り返す。

車のドアに挟んだ指が相当痛いのか・・・

いや、母は娘たちに笑顔を振りまくようなそんな暖かい人ではない。

 

車の後部座席で

私は、押し寄せてくるとてつもない不安に耐えられないでいた。

悲しくて仕方がなかった。

胸が張り裂けそうで、本当に苦しかった。

母がそんな風だからなのか、

それとも、今日のスケートが父を裏切る行為だからなのか。

 

母の行動は、いつもなんだか切なくて不安になる。

なんでそんなことするの?って事が多かった。

 

後悔 不安 恐怖 色んな気持ちがどんどん溢れて悩まされる。

 

母は、娘の私がこんなにも思い悩んでしまっていることになぜ気が付かないのか

娘たちの意思なんてお構いなしに、なんでいつも巻き込むのか

なんでいつも娘たちを利用するのか

 

 

この時の私は、多分小学生の高学年か中学1年だったと思うけど、

子供でも、こんなにネガティブな気持ちになるのか・・・

子供って、悩みなんてなくて無邪気なものじゃないのか・・・

 

どうして母ってこうなんだろう・・・

また父が怒るよ・・・

また夫婦喧嘩が始まるよ・・・

 

怖い  怖い  怖い  怖い

 

そして父が仕事から帰ってきた

 

そしてもちろん、

「きょう、お兄ちゃんたちとスケートに行ったんだぁ~!」って、

妹たちが言ってしまった。

 

 

そのあとは、予想通りの事態となったと思うけど、

どうなったか私の記憶から消えている。

 

この頃から私は病んでいたのかもしれない

 

目を閉じると、体が大きく揺れているように感じて怖かった。

目を閉じると、父が母に馬乗りになってベルトで母を叩いている光景が浮かんだり。

両親の怒鳴りあう声が頭の中で響いたり。

ドキドキして息が苦しかったり

 

恐怖から逃れたくて、こんな自分が嫌で、

違う自分を作ったり妄想するようになっていた。