成仏でけへんのは、
未練か、呪いか



「をんごく/北沢 陶」

大正時代末期、大阪船場。
画家の壮一郎は、
妻・倭子の死を受け入れられずにいた。

未練から巫女に
降霊を頼んだがうまくいかず、
「普通の霊とは違う」と
警告を受ける。

懸念は現実となり、
壮一郎のもとに倭子が現れるが、
その声や気配は歪なものであった。

倭子の霊について探る壮一郎は、
顔のない「エリマキ」と出会う。
エリマキは死を自覚していない霊を喰って
腹を満たしていると言い、
倭子の霊を狙うが、
大勢の“何か”に阻まれてしまう。

ふたりは怪現象の謎を追ううち、
忌まわしい事実に直面する。

北沢陶さんのデビュー作にして、
横溝正史ミステリ&ホラー大賞、
読者賞&カクヨム賞の
三冠受賞作✨✨
発売前から気になっていた
1冊でした。

舞台は大正時代末期の大阪船場。
言葉遣いももちろん当時のもの。
それでも読み易い作品でした👍

ホラー要素もミステリー要素も
それなりで楽しめたんですが、
ちょっと物足りなさも。
ホラー要素的にはそこまで怖くなく、
それは相棒が良い奴過ぎた事も
少なからず影響が😅
結局、本当に怖いのは人間ってね。

ミステリー要素的にも、
謎解き要素は多くはなく。
いわゆる犯人的な人はすぐに
目星が付きますし。

それでもトータルすると、
悪くない、むしろ好きな作品、
作家さんでした🙆
これでデビュー作ですからね。
次回作が早くも楽しみ🙌