お久しぶりの投稿になります。
ある日、認知症のおばあさんが、お財布を持って事務所に来られました。
私「どうされましたか?」
おば「お財布の中のお金が何もないのよ。盗まれたの」
(元々何も入ってません)
私「それは大変です」
おば「盗むのはあの人しかいない。今回が初めてじゃないのよ。今まで黙っていたけど、何度もこういう事はあったのよ」
私「そうですか。分かりました。詳しく調べてみますので少しお時間いただけますか」
おば「分かったわ。ちゃんと調べてね」
とお部屋にもどられました。
そもそも先日、ご家族がカード以外のお金を全部お持ち帰りになっていたんです。
そりゃ〜無くなった。取られたになってしまうのも分かります。
何も入って無ければ不安になります。
そして10分後、同じく認知症のおじいさんと一緒に事務所に来られました。
おじ「この人がお金を取られたと言っている。警察に行ってもいいんだけど、それもどうかと思うから話にきたよ」
おば「取ったのはあの人しかいないの、初めてじゃないの、無くなったのは」
ここからは先程の話の繰り返し。
私「警察に行く前に一度こちらで調べてみてもいいですか。少しお時間いただけますか」
おじ、おば「分かりました」
とお二人でそれぞれのお部屋に戻られました。
次は
お二人で事務所に来てお話しをしていたところを今度はおじいさんの奥様が見ていました。
おじ奥「二人で何しにきたの?周りの目もあるし、あまり気分のいい事ではないわ」
私「そうですよね。おばあさんが困ったことがあって、おじいさんに相談をしたようで、おじいさんは優しいから心配して一緒に来てくれたんですよ。心配おかけしてすいませんでした」
と色々余波があります。
結局これが3、4日続いたんですが、おばあさんのご家族様が少しお金を入れてくれて一件落着でした。
今回はお財布の中のお金を取られたでした。これは原因がご家族様がお財布の中身を空にしてしまったことでした。
その他、いつもはご自分で何処かにしまった物が無くなった、取られたになります。
これは大体は一緒にお部屋の中を捜索すると出てきます。
認知症の方に対しては、まずお話をじっくり聞きます。
何について困っているのか、不安になっているのか、原因を探します。
その後で、一緒に探したりします。
時々、正直に話してしまう人もいますが、優しい嘘も時には必要ではないか、まずは安心してもらう事も大切なんではないかとと私は思って対応をしています。