隕石 | きくち教児のブログ

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五月三日

およそゴルフボールとは思えなかった。

木の枝の分かれ目の中にほんの少し見えてるだけだもん。

横から入れる隙間はないし、あそこに入れるには木が成長する前から仕込んでおかないと無理だろう。

でも方法が1つだけあったんだな…。

それは木の枝の広がっている真上から根元に向かってボールを落とすこと。それもかなりのパワーをつけて。

そのティーショットはかなり右に飛んだ。プレイヤーの持ち球はフェードだけど「いくらなんでもショット」だった。
本人の「木に当たったかな?」に「かも、ネ」と思いやりの返事。

当たったはつまり、当たって落ちたということだけど、まさか木にはさまっていようとは…。

見つけたのは同行したメジャーのスカウト。将来の期待の星を探し出すのが仕事だけにさすがだった。

ということで上空からかなりのスピードで墜ちてくる星、隕石というわけだ。

映像はボールとそれを取ろうとする某球団の元投手。
本人の名誉のため顔がわからないようにしている、配慮だ。

五月三日Ⅱ