なんだかんだいっても来たのは初めてだった。
戦友に、靖国で会おう!と散った英霊の弔いに加え、祖父に続いて父も戦争に召集した当時の空気に少しでも近づきたいと思っていただけに、もっと早く来たかったというのが本音だ。
境内を歩いていると意外に外国人観光客が多いのに驚いた。靖国を通して当時の日本、さらに今の日本を感じるためだろうか。
手を合わせた後、展示物を見学。
魚雷や大砲の他、血に染まった戦闘服まであったのには驚いた。
命は尊い。
その命を捧げてまでも守りたく思うものは当時の日本には確かにあったように思う。
捧げなければならない状況を作ったことには、あえて触れないが、当時はあまりにも悲しすぎる現実が横たわっていたように思う。
そんな歴史があった日本で今、私達は生きている。
赤紙で戦地に行かされることもないし、好き勝手なことも言ってもどこかに収容されることもない。
幸せなことだ。
あらためてご冥福を祈らせていただくと同時に、繰り返してはならないという気持がさらに強くなった。