AHA (American Haert Association)のBLSとACLS

 

 

 

 BLSのクラス

 

現在COVID19の影響を受けて、教室での受講時間短縮のため、多くの内容が自宅で事前に済ませるものになっている。受講前にビデオ教材を視聴師てCPRの手順を確認する。基本的に医療職者向けのコースだが、BLSの内容に関しては難しいものは特にない。
 
人倒れてる→安全確認→意識確認→応援、救急要請、AED確保指示→胸骨圧迫開始→呼吸補助→AED。。。。。
の定番の流れとなる。
 
私にとって一番難しかったのは、CPRの胸骨圧迫カウントを英語ですることだった。日本でCPRとBSLの訓練を受け、臨床現場でも施行する機会があったため技術はそこそこだと自負していたのだが、1〜30までの口頭でのカウントが何気に難関だった。特に20〜30は英語だと音数が多くてテンポが乱れる。というか、カウントするのに必死でテンポが悪くなる。
しばらくは30までの数を英語で大きな声でカウントする練習をしようとひっそり決めた。
 
BSLのクラスでは大人、子ども、赤ちゃんの3つに分けて実技練習をストーリー仕立てで練習する。練習後、他の受講者やインストラクターと共に役割を決め3つの別シチュエーションで実技を行いインストラクターのチェックを受ける。
このチェック項目に関しては、受講前に事前にリストを確認することができるので心配はいらない。
 
その後は25問の簡単な4択問題のペーパー試験を受けてコースは終了となる。
 
ここまでがBSLでこれに関しては事前準備等もラフに行って問題ない。
 
 

 

 ACLSのクラス

 

ACLSもBLSと同様に事前に自分でビデオ学習と教材での学習を行う。それに加えてACLSには講習受講前テスト(Self-Assessment)というテストを受けて80%以上のスコアを獲得する必要がある。『全てのビデオ教材と教材を学習してテストも合格しましたよ、内容はしっかりと理解できました。』という書類にサインをし、テストの結果と一緒にクラスでインストラクターに提出する。
 
 
ACLSでは心電図の解析が求められるため心電図がある程度読めなくてはならない。なので心電図波形に親しみがない人は少し勉強しなければならない。
私がNCLEX-RN受験の時から使用している簡単なノートを掲載しておく。
多くの人が困るのが房室ブロックの重症度分類および型ではないだろうかと思うが、下記の方法を知っていれば結構簡単に判別できる。
 
 
 
 
 
ビデオ教材にも各シチュエーションごとの対応がありそれらは全て下記の9つのケースに合わせたアルゴリズムに基づいている。AEDのショックが有効なのはCardiac arrest (心臓発作)と呼ばれる状態のごく一部のケースなので、ACLSではその他に当たる心臓発作や心臓発作へ移行する可能性のある心拍動への対応および心拍回復後のケアについて学び理解を得て実践能力を身につけるというのが目標になる。以下の9つのケースごとの対応(薬物投与含む)をクラスで受講生とインストラクターと共に実技で行う。これらにもBLSと同様にチェックリストに沿ったチェックを受ける。
 
  • Acute Coronary Syndromes (ACS) Algorithm
  • Adult BLS Algorithm
  • Adult Bradycardia Algorithm
  • Adult Cardiac Arrest Algorithm
  • Adult Suspected Stroke Algorithm
  • Adult Tachycardia Algorithm
  • Immediate Post-Cardiac Arrest Care Algorithm
  • Opioid-Associated Life-Threatening Emergency Algorithm
  • Unstable Tachycardia Algorithm
 
 
薬物管理、投与と心拍再開後のケア関しては覚える項目はさほど多くない上にもちろん日本でも使用されているエピネフリンなどの代表薬の投与のタイミングと量を答えられれば問題ない。以下に記憶するべき項目をまとめておく。
 
 

Bradycardia with a Pulse

• If symptomatic, give Atropine, 1 mg every 3-5 min, max total dose of 3 mg

• If stable, 12-lead and get expert consultation

 
 

Tachycardia with a Pulse

• If unstable, immediate synchronized cardioversion

• If stable, 12-lead and expert consultation

• If stable w/narrow QRS:

• Adenosine 1st dose 6 mg / 2nd dose 12 mg

 
 
Cardiac Arrest (No Pulse)

pVT/VF

• CPR first and while defib is charging

• 1 mg epinephrine q 3-5 min (1st drug)

• Amiodarone 1st dose 300 mg / 2nd 150 mg

• Only 2 shockable rhythms in cardiac arrest

• May use Lidocaine instead of Amiodarone

 

ASYSTOLE/PEA

• CPR first

• Not shockable

• 1 mg epinephrine q 3-5 min

• If no pulse and not pVT, VF, or

asystole, then you have PEA

 

Post Resuscitation / After ROSC

1. Optimize ventilation and oxygenation

2. Treat Hypotension, SBP < 90 mmHg

3. If STEMI→Cath Lab

4. If unable to follow command: targeted temperature

management

• 32-36 C for at least 24 hours

 

 

 

こちらもクラスの最後に50問の4択問題のペーパーテストを受けて終了となる。
このテストにも10問ほど心電図解析が含まれているので心電図波形は頭に入れておくと良い。