四人は一斉に怒号がする、軒先に顔を映した。
福田は眉を細め、ゆっくりと立ち上がり、その先を睨む。
なおみは不安と言う仮面をスッポリ被せ、津波古の元へ近づいた。
太陽は手に持つ、お猪口を静かにカウンターに置き
「感傷に慕ってる場合じゃねぇな」福田に声を掛け、津波古の様子を窺った。
津波古は、「今、着たか」一瞬にして表情は曇り
両手で顔を洗う仕草をして、定まらない視点をキョロキョロさせている。
何かに、怯えてる。
誰が見ても…
そう、見えた。
「何、何に怯えてるんですか?」
そう、聞きたくなる程困惑している。
太陽は「ジッ」と津波古に視線を送り続けると
頼りなく下がった眉を黙って見つめるしかなかった。
「店長…」
か細い声を絞り出し、なおみは津波古の右腕に手を伸ばす。
口元を固く結び、無言のまま、顔を真横に振る。
「ブルッ、ブルッ」音が聞こえてきそうだ。
なおみの無言の表情は、「無視して。ほっときましょう、やり過ごしましょうよ」
固く結ぶ口元から「我慢の声」が聞こえて来るようだった。
つづく