それは唐突な質問から始まった。

 

「こう、人は何故そんなにも多くのものを背負っているのか?」

「えっ、そうなんですか? 私たちはそんな多くのものを背負っていますか?」

「あんた達には見えんのか? 100以上、いや1000以上かもしれない」

 

「千以上背負えるのは仙人だけだよ。それでも仙人だって2,3個しか背負っていないよ」

「食べること、寝ること、いらないものを出すこと、・・・そうそう私たち世界には働くなんていう言葉はないよ。仕事は生きることだよ。生きるためには楽しく過ごすことが秘訣なんだよ」

 

 

「こう、降ろしなよ、その背負っているもの・・・」

「みんな降ろしてしまったら、人でなくなってしまうなんて、ないでしょうね?」

「そんなことはないよ。身が軽くなるだけだよ・・・歩くのなんて、すいすいさ・・・」

 

「それ、そうそう、それだよ、しがらみなんて持っててどうするの・・・・どうせそんなもん何の役にも立たん。邪魔なだけだよ・・捨てちゃいなよ!」

 

「私にも、そんなしがらみなんてあるんですか?」

「こうには、見えんのか・・・修行が足りんからだよ・・・人としてのな!・・・」

 

そこには背中に手をやって、そのしがらみを必死に降ろそうとしている自分がいました。

そんな光景に驚きながら、ゆっくりと目が覚めました。それでもまだ夢の中かもしれないと思い、目を擦りました。しかしちゃんと日曜日の朝に戻っていました。

 

身を軽くする方法=背中に背負っているものを下ろす

 

「何だ、こんな簡単なことか」とも思えない自分に戸惑いを隠せません。

 

先日、同窓会がありました。幼い時に戻って大いにしゃべりました。

「人って大人になってもそんなに変わらないな・・・」と思いました。

 

故郷かぁ・・・だいぶ帰っていません。灼熱の太陽、灼熱の砂浜、・・・