最近の読書記録を
4冊まとめて
売春という思想
著:シャノン・ベル
本「セックスワーク・スタディーズ」を読み
もう少し詳しく知りたく
参考文献にあったこの本を読みました。
AV新法をめぐる議論に
少し頭混乱していたのですが、
海外においても例えば
セックスワーカーの権利を主張する
『売春婦の権利団体』
と
売春の廃絶を主張する
『WHISPER』
など
異なる主張が存在することを
知ることができました。
人種差別、性差別の資本主義父権社会では
自発的な売春などないと主張する
『WHISPER』に対し、
完全に自由な選択だと説くわけではなく
資本主義・父権・差別構造下での
その他の職業選択と
同程度に自由ということであり
経済的・性的な不平等が
売春を生む要因であることは否定しないうえで
ワーカーとしての権利を求める
『売春婦の権利団体』。
最近、
有名な俳優による性加害が報道され
またそれに対して
夜の仕事はそれも仕事のうち的な
発言もありましたが、
”こういう仕事の人は
どんな扱いを受けても仕方がない”
っていうのは普通に職業差別でしょ。
職場や取引先からの
セクハラやパワハラ、
時間外勤務の不払い等は
アウトになってきていることは
全ての仕事に適用されて当たり前では?
第2章の1のタイトルが
「1 哲学するクリトリスの立場から読む」
なんですけど、
このタイトル最高だな!😆
貧困理論入門
著:志賀信夫
貧困概念は
「絶対的貧困」から「相対的貧困」へ
そして今は「社会的排除」へと
拡大していきているとのこと。
足元の円安の進行が
いよいよもって
日本が転げ落ちていくカウントダウンの
ように思えるけれども、
「社会的排除」が貧困という概念だったら
日本全体はもうすでに
世界の中で十分貧困なのでは・・・と😥。
コンビニ人間
著:村田沙耶香
こちらは再読でした。
以前読んだ時には
多分そうではなかったと思うのですが、
今回はぐさぐさくる言葉がたくさんあって
驚きました。
”ずっとあるけど少しずつ入れ替わっている。それが「変わらない」ということなのかもしれない”
”自分の人生に干渉してくる人たちを嫌っているのに、わざわざ、その人たちに文句を言われないために生き方を選択するんですか?”
”皆が不思議がる部分を、自分の人生から消去していく。それが治るということなのかもしれない。”
”私の遺伝子は、うっかりどこかに残さないように気を付けて寿命まで運んで、ちゃんと死ぬときに処分しよう。”
カール・マルクス『資本論』
2021年1月 (NHK100分de名著)
マルクスと「マルクス主義」は違うと
聞いたことがあったので、
マルクス自身のテキストを
中心にした本を読んだら
ほとんど理解できなかったのです😅
なのでこちらの本で再チャレンジ。
すごく分かりやすかった!
マルクスを知りたい方
資本主義社会に限界を感じている方
資本主義か社会主義かの二者択一ではなく
新しい社会の可能性を考えたい方
におすすめです。