高台から見るフォロ・ロマーノ


食後、まだ1.5時間以上時間があるので、フォロ・ロマーノに先に入る事にした。
コロッセオは外からも充分その凄さを感じる事ができるが、フォロ・ロマーノは外からは上手く中を見る事ができない。

私にはこっちの入場も大きな楽しみだ。
フォロ・ロマーノはQRコード付き入場券を提示するとどの時間でも入場できる。

整然とした街並みは美しく感じる


こちらは当時の暮らしが想像できるくらいに遺跡が多く残っている。紀元前からの通りは立派な道路だと思うが、2,000年以上の時を経て角が擦り減った石が繋がっている。私はこの丸みのある石に愛着を覚える。いつもローマ時代の遺跡を見るときはこの石畳の写真を撮る。

2000年以上前の道路


規格もあり、精緻華麗に計画された言わば高速道路は当時8万キロにも及ぶ距離になったと言われている。当然メインは戦闘用馬車•馬だろうが、市民も利用できた。
その一丁目一番地に立っているのだ。

凱旋門らしい大きな門が幾つかある。当時のローマは常勝に近かったので、何度ここを祝福の馬車が通ったのだろう。
英雄ジュリアス•シーザーが紀元前45年に殺されたのもここだ。ブルータスは遠縁だったと言うが元老院の圧力に抗しきれなかったのだろう。

フォロ・ロマーノを遠く高台から望む展望台が場内に見える。時間の関係もあり、早めにそこへ行きたいが通路が分からない。
イタリアは非常に表示が下得手な国だ。誰か指導してくれないだろうか?
街中だろうが、駅だろうが、地下鉄だろうが、観光地だろうが、案内板がないかあっても続きがないのでそれだけで目的地に着く事ができない。

人の流れもガイド付きのグループが多いので、至る所に滞留していて流れが掴めない。
それでも何とかその展望台まで辿り着く。ローマは7つの丘からなっているが、その中でもこの展望台は高い位置にあると思う。抜群の眺めだ。
当時の皇帝や元老院のメンバーもここから市民の様子を見ていたのだろうか⁉︎

一度タイムマシーンで当時の状況を

覗いてみたい


当然侵略者によって壊された部分も多いが、室内画も残っていた。でも、室内壁の絵画や地面のタイル絵等はポンペイには遠く及ばない。なんせ1,800年近く埋まったままだったのだから、色褪せる事なく新鮮だ!

ガイドが建物の壁について説明している。きっとローマンコンクリートについての説明だろう。詳細は分からないが、当時のコンクリートは部分的に現在のコンクリートより優れていて、その為にレンガとレンガが強力にくっついて2,000年も持っていると本で読んだ事がある。間近で見ると確かに今も健在だ。

物足りないが、コロッセオの入場時間が迫ってきた。
幸福感に浸りながらフォロ・ロマーノを後にした。