「黄泉のツガイ」11巻を読んでいました。

荒川先生の漫画の好きなところは、「悪」が「絶対悪」じゃないところだなと思うのですが、今回もまさにそうだなという印象です。

 

単行本なので伏字なしでがっつり感想いきます。

・スシ文化の日本人が忘れかけている事。生魚は基本危険。食べられる事自体が幸せ。

・ザシキワラシの大泣きにもらい泣き。

 キョウカさんは東村を最後まで見届ける覚悟なんですね。

・うさちゃん(読者代表)、ハルオにキュンとなる。

・影森ブラザーズの母親が全員違う謎が解けた。

 だから全員、形は違えど根は情に厚いんですね。

・ジン少年の壮絶な過去。「おやっさん」エピソードが好きだー。

・一番ヤバいと思っていた人が実は一番愛情豊かだった。

・一番マトモと思っていた人が実は一番ヤバかった説。

・アキオの危機に駆けつけないミナセさん。イワンは来たのに?

・今のところ最強の敵「西ノ村」の先に、まだ敵がいるんだろうなあ。

 ユルとアサの両親の行方、沖縄のおばあちゃん、西ノ村の全貌に東村の行く末…まだ伏線がたくさんあります。

 

ジンから「墓堀り」への依頼で始まった11巻。

前巻で父のやり方に異を唱えていたヒカルの思いは、アスマもジンも同じだったという事でしょう。

他にも同じ境遇の家人がたくさんいる「影森」という家を維持していくためにはそうするしかない。分かっていても納得できない。

だからジンは「こっそり」という形で、アスマは「回収→納骨」という形で落としどころを作ったのでしょう。

 

まだ確定した訳ではないですが、ザシキワラシにキョウカさんからああいう「命令」が届いた以上は従わざるを得ないのでしょう。前巻でオシラサマが触れていた「生前引き継ぎ」の仕組みは、まずザシキワラシに生きて来たようです。

果たして誰が引き継ぐんでしょうね?

キョウカさんの希望としてはユルなのだろうと推測しますが、ユルはこの先「黄泉比良坂」に赴く可能性もあり、甦りが失敗した時のリスクもある。そうなると別の人物…ケンかアザミ?

特にアザミは下界でひとりぼっちという事もあるので、村を知っているザシキワラシが生涯の支えになる事もありえるかな?と個人的には思いました。

 

そして今回右さんが西ノ村のねぐらに入った事で知った「新しいツガイ」の秘密。

椥辻という少年が使っている寄生→爆発のツガイは、かつてデラパパが一緒に仕事をしたという人物が持っていた「ひっつきもっつき」というツガイの能力に別の誰かのツガイの力を合わせたんでしょうかね?

そんな事を可能にする物騒なツガイを持っているアンナの立ち位置も、本人が語る以上に重要になってくるのかもしれません。

今は左右様がイワンと戦っていますが、アサやガブちゃんがいる場所を西ノ村のツガイが見ているあたり、イワンが戦いの場から逃げて「解」を獲りに行く事もあるかもしれませんね。

影森屋敷で御陵が「「封」も「解」も首から上があればいい」という話をしています。

あれはユルやアサの体に宿った「封」「解」を別の身体に宿す(ミナセの「封」の力を使う?)目算があるのか、それとも「封」「解」が居ては都合の悪い事があって封じてしまいたいのか。

 

そこからの影森屋敷襲撃。

ゴンゾウさん、光も闇も全部背負った人ですね。

年端もゆかぬ息子に汚れ役をさせてしまった後悔と、家族だけは何としてても自分が守る意思。立派でした。

生前引き継ぎをしていたツガイは子ども達が持っているツガイとの相性を踏まえて組ませていると思われますし、ヒカルだけがツガイを受け継いでいるとは考えづらいので、今後アスマやジンが新たなツガイを連れて戦う可能性もあると考えます。

とりあえず、ゴンゾウが守ろうとしたジンは愛ちゃんが救出したようで何よりです。

襲撃の中、睡眠を邪魔されてキレた後にゴンゾウに起こった事を知ってさらにブチ切れたヒカル…力技に知恵と想像力で対峙するようですが、これはこれで(語弊があるかもしれませんが)楽しい戦いになりそうな気がします。

西家付近の戦いの指揮を執っているナツキ姉は「屋敷にいる面々に『何か』あったらアスマが次の家長です」みたいな事を言ってましたが、もしもヒカルに何かあったらマミたんはどうなる?怒り狂ったデラパパが制圧に乗り出すかもですよ?なんて事もふと頭をよぎってしまいました^^;

 

急襲で甚大な被害を被った影森家ですが、ここを乗り越えれば、建物だけならヒカルの「黒白」で修復できるかもしれません。

あとは影森家で働く人たちの犠牲が少ない事を祈るばかりです。