「~したい」と言われたとき、どう答えるか。
「したいことがあるならすればいいのではないですか」
「それはやめた方がいいです」
「どうせなら、~~した方がいいですよ」
「私に言われても困ります」
思い浮かぶパターンを並べてみましたが、何をしたいかにもよりますよね。
相手が1人で勝手に出来ることなのか、自分も手伝わないといけないことなのかによっても、話は変わってくるでしょう。
また、法的、道徳的にOKなことかどうかでも意見が分かれるはずです。
ところで、定期的にお目に掛かるご高齢の方から「死にたいわ」と言われることがありました。
大和の心で未来を占う 和のルノルマンカード )の「棺」のカード
「そんなこと言わないでくださいよ」と止めていたこともあったのですが、そうするとその会話が続き、お涙頂戴劇場が開幕してしまうので、ある時、死を肯定してみました。
「大丈夫ですよ、死ねますから。誰だって死んでしまいますから問題ないですよ」と。
きょとんしたお顔をされていましたが、それからはその台詞を聞かなくなったのです。
あくまでも私とその方の関係で成り立った会話なので、ほかの方がうまくいくとは限りませんが、個人的にはなかなかうまい受け答えだったのかもと。
迫る寿命を意識してしまうお年寄りは、身体が痛かったり、思うように動けなかったりするので、イライラするし、死を願うこともあるでしょう。
でも同時に、死への恐れもあるはずです。
「そんなこと言わないでください」は、ただの気休めになるのかもしれませんね。
「誰だって死んでしまいますから」という言い回しは、相手だけでなく私も含まれることで、予想出来ない死が、すべての命に訪れるニュアンスを伝えられたのかもしれません。
自分にはまだ死は関係ないと思ったままで、ずっと生きてきて老齢期に達すると、いきなり死を身近に感じてしまうようになり、死との向き合い方が変わってくるのではないでしょうか。
幼少期からずっと死を考えていた私にとって、死は年齢も立場も環境も関係なく、誰もに突然訪れる平等のものです。
いつ訪れるかがわからないので、ある意味、チャンスと似ているのかもしれません。
待っていても、狙っていても来ないけれど、来るときは、こちらの都合を考えずにやって来るからです。
LUAの日頃の考察や気づきをタロットにあてはめてメッセージブックにした本はこちら
人との会話は面白い化学反応をもたらしてくれます。
人気急上昇中の新連載