お正月に鑑賞した映画『ボレロ 永遠の旋律』
フランスの作曲家ラヴェルが生んだ『ボレロ』は、聞けば誰もが、「あ!あれだ!」とわかるくらいの人気を博した名曲です。
この曲が誕生するまでのラヴェルの苦悩と、ストイックすぎる恋模様が描かれた不思議な作品。
ラヴェルのユニークさと、病的とすら思える繊細さを垣間見れ、天才は苦悩と苦労を背負って生きるしかないことがわかった気がしました。
同じ旋律を繰り返し続ける『ボレロ』は、最後にプツッと終わりますが、それは、繰り返される営みのすべてに終わりがあることと、その終わりは突然に訪れることという、哲学的な意味合いが込められていたらしいことを知り、すごく感銘を受けました。
どんなに好調で絶好調であったとしても、どんどん盛り上がり、その波が大きくなろうと、結局はすべてが単調な繰り返しのあとに、いつの間にか終わりを向かえるという自然の摂理……それが曲で表現されていたのかと、驚きと同時に納得でした。
また、バレエの音楽として作曲された『ボレロ』は、ダンサーの解釈でエロティックな踊りと組み合わされてしまい、ラヴェルとしては不本意だったようですが、そのセンセーショナルな演出も相まって、曲が大ヒットしてしまうというジレンマも、クリエイターあるなるなのかもしれないなと思うところでした。
願った方向に進むとは限らないのが、完成後の作品の歩む道でもある。
これは本でも何でもそうですよね。
そんなことを思いました。
クラシックミュージックにエロスを掛け合わせたダンサーは、とても斬新だと思いますが、『ボレロ』の旋律の中に出てくるアラビックな雰囲気は、確かにエキゾチックでセクシャルな雰囲気とも言えます。
ヨーロッパから見たエキゾチックですから、より神秘的で独特な曲として受け止められたのではと思いました。
ということで、とても印象的でオススメしたい映画でした。
もう1度視聴してもいいなと思える作品です。
ラヴェルさん、かなり興味深い人ですね


レシピ本のようなわかりやすさで

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