どの占いもそうですが、古来のやり方や歴史がしっかり残されているものばかりではありません。
すでにある情報から学び、それを現代でどのように使えば活かせるのかを考えながら、便利な手法を編み出していくのが生きた占いであるとも言えるでしょう。
もとからある手法だけで十分に使いこなせるというなら、それもいいでしょう。
誰かの弟子になり、師のやり方だけで占い続けるのもいいでしょう。
誰の弟子ということもなく、複数の師の教えや多くの書籍から学び、独自の手法を編み出すのもいいでしょう。
個人的には、占いの答えをどう導くかを考えながら、あらゆるやり方を試し、これを占うならこの方法がいいというものを整理することで、はじめて納得します。
教わった通りにして、「なるほど」と思えればそれもありですが、そうならない時や、ほかの手法を試して振り返ってみると、「実はこうした方がいいのではないか?」と思い当たることもあるからです。
そこで、何となくぼんやりとした疑問にどう向き合うかで、独自の手法を編み出せるかどうかが変わってくるでしょう。
たとえば、拙著『いちばんやさしい数秘術の教科書』では、数字の基本的な解釈や使い方は古来のものを紹介しています。
もとからある一般的な手法で、自らも現役で使っている方法を紹介しつつ、オリジナルメソッドを「オリジナル手法」として添えました。
数秘術を使いながら葛藤を繰り返し、ここはこの数字とつながる意味合いであるとか、マスターナンバーの本質とは何なのだろうかなどを考え、行きつ戻りつを繰り返しながら編み出したオリジナルメソッドの「ヌメロステラ」と「隠れナンバー」です。
基本となる数字の意味合い、運命数や運気の読み方ももとからあるもので、そこに別項目として「ヌメロステラ」と「隠れナンバー」を紹介しただけで、何かをパクったわけでもなく、独自の研究です。
拙著タロット本に掲載している「イレブンタロット」も同じ。
「ヌメロステラ」や「イレブンタロット」にように、表裏の関係にある意味合いの組み合わせは、因果関係に通じます。
その象徴を読み解くことで、この部分とこの部分につながりがあるという読みを深められるようになるでしょう。
西洋占星術の180度の関係ポラリティにも通じます。
ところで、拙著数秘術本ではマスターナンバーを採用していませんが、その理由も本書に記してあります。
「0」を採用した理由も書きました。
全部に理由があり、そうしているのです。
また、欧米に伝わる占いには、異国の文化と時代背景が関係しています。
ですがここは日本で、今は令和。
同じ日本であっても、江戸時代の仕事運で天職を言われても、もう、その職業があるかどうかもわかりません。
文化に根付くものは、その時代と場所にマッチしてこそのもの。
占いはそこにあるものですよね。