自分らしくする。
ありのままに生きる。
そういう言葉をよく聞きます。
どれもステキなことですが、最近、街を見ていて思うのは、デコボコにいろんな方向を向いて建つ家や、開発計画地で斜めに建つマンション群は、悪い歯並びのようだなと。
自分の土地に建てる建物だから、自由にして問題のないものになりますが、その一帯を見渡すと美しさが減りますね。
「街並み」は「足並み」にも似ていて、調和していないと、不調和からの違和感が生まれるのかもしれません。
自分らしく、ありのままに生きるのはOKでも、結局は1人で生きているわけではないのが人間です。
人々の間で生きるのが人間とすれば、1人の人である自分を持ちながら、しっかり人間もしていかないといけないなと。
そう考えると、好きにファッションコーデを楽しむのはOKでも、傍から見て見苦しく見えてしまうものは避けないといけなくなる。
住居もそうですが、好みのものを選びながらも、不調和を生む存在になると、ステキさが激減してしまうでしょう。
異分子的な行動をしがちの私が言うのもなんですが、調和は大事。
でもそれは、人の顔色を窺ったり、みんながYesだから私もYesであると同調することとは違います。
ニュースで聞いたから、偉い人が言っていたから正しいという判断もいけません。
こういうところで活かすのが、「自分らしさ」です。
自分の心の目を開いて、しっかり本質を見極める力を持てないと、自分らしくはいられない。
ありのままで生きられなくなるのです。