自分を愛さないで、ほかに誰が愛してくれるのでしょうか?

自分ですら愛せないような人を、誰が愛してくれるのでしょうか?

占い師デビューした当初は、そう思って、「美人占い師を自称するナルシスト」というコピーを使っていました。

自分でも自分大好き人間だと思っていたというのもあります。でも、占いを通じていろいろなお悩みを聞いていくうちに、自分は自分のことを本当に好きなのかと考えるようになりました。

そして、好きではないし、嫌いでもなく、どうでもいいと思っているという結論に至ったのです。

人に共感されたり、立派だと賛辞を呈するようなことをした自分のことは、誰だって好きだと思うでしょう。また、自らの考えで行動し、それがいい結果を招いたときも、自分が好きなはずです。

けれど、不本意なことをしていたり、人として最低だと思うことをしてしまったりしたら、自分を嫌いになりますよね。また、人としていい行いをした自分は間違っていないと思えても、目指すキャラクターによっては、そんな自分は不本意で、好きにはなれないかもしれません。

自分が好き、自分が嫌いという気持ちは、つねに変化して当然なので、どちらかに決めようとすること自体がナンセンスなのではないでしょうか。

自分が好きとか嫌いとかはどうでもよく、いつも恥ずかしくない自分でいられれば、それだけで十分です。好きか嫌いかはどうでもいい問題でしょう。

自分が嫌いで、自信を持てないというお声を、占い相談でよく聞いていましたが、それは、抱えているテーマに対することであり、自分のすべてが嫌いということにはならないはずです。気分的にそう思えたとしても、それは気分の話。好きか嫌いかをパーフェクトに振り分けられる人なんていないでしょう。

好きな自分と嫌いな自分がいてもいいし、どんな自分も自分。どんなに好きになろうと、嫌いになろうと、自分は自分しかいません。自分からは逃げられないのです。