ジャン・エヴェノル監督の『ヘルケバブ 悪魔の肉肉パーティー』を鑑賞しました。トルコ製作という珍しいホラー映画です。もとのタイトルは『BASKIN』という、邦題とかけ離れたもの。洋画のタイトルが邦題とかけ離れて独り歩きしてしまうのはなぜなのでしょうか?? この作品に限らず、いろいろと紛らわしいものが多いです。『悪魔の毒々バーガー』っぽくていいと評価する手もあるのですけれど……。

 

ところで、『ヘルケバブ 悪魔の肉肉パーティー』の紹介文に、「もうケバブなんていらない!」というようなことが書かれており、吊るされた人間がケバブのようにクルクルと回転して焼かれているのかと思っていましたが、そういうシーンはありませんでした。トルコだからケバブと言ってみたかったのでしょうか。確かに、映画の中では、食堂で肉が焼かれるシーンが不気味に登場することが多々ありましたが、でも、それとは別のことだと思うのですよ……という、いきなり不満気なコメントを書いてしまいます。吊るされている人はところどころに登場していましたが。

 

 

YouTube貼付け初挑戦!これね↑笑

 

この映画を一言で表現するとスプラッターです。ストーリーはあるようなないような感じ。映画全体がぬめぬめしていて、重なりあってうごめくカエル状態で、殺しあうのかセックスをしているのかがなぞ。不衛生で臭そうで血まみれでした。

 

「地獄は死んでから行く場所ではなく、生きた人間の中にあるものだ」

 

という、本質を突いたスピリチュアルな台詞も登場していたのですけれど( ;∀;)

 

結論! 特別にオススメはしません。が、百聞は一見に如かず。見てみたらいいですよ。

 

<感想>

一応あるストーリーはまったく意味がわからず、「話を最後まで完結させずに、謎で終わらせて誤魔化しただけなのではないか?」という、不完全燃焼の疑問が残りました。ま、それもこれもホラーの醍醐味と言えばそうとも言えるし、ホラーでもしっかりといろいろなものが詰まったものもあるよねと考えると、やはり半端にも思えてしまう。


カエルの親玉だか、悪魔の大ボスだかの謎の教祖風な小男が登場し、「心の目を開きなさい」と言って、目を潰すシーンがありました。周囲には、目隠し状態でうごめくカエルのような人々がいて、この人たちは全員、心の目を開くために視界を奪われたのかということに気づかされます。

 

「地獄は死んでから行く場所ではなく、生きた人間の中にあるものだ」と言った教祖を見て、これからストーリーがはじまるのかなと期待していたら、何となくそのまま終わってしまったという残念さ。頑張ってそれっぽくなっているけれど、もう少し、きちんとしたストーリーが欲しかったです。
 

ちなみに、スプラッターシーンというよりも、画面のどこかしらに血があるような映像なので、血を見たい人には嬉しい作品なのかもしれません。けれど、全体的に青っぽい映像になっているので、血の色が見えるシーンは少ないです。個人的には、特別に怖いとか、グロテスクだとは思えず、引き込まれて真剣に観ようとは思えぬままに終わってしまいました。

 

ところで、1つ発見が! カエル好き(爬虫類好き)な私ですが、カエルのようにうごめく人間は汚らしく見えるということがわかりました!……いらない発見ですけれど( ̄▽ ̄;)