運命の人と出会いたい。運命の人と結婚したい。今、交際している相手は運命の人なのか?

占いでもよく聞かれるテーマ「運命の人」についてです。

「運命」と聞くと、電撃が走るような衝撃や手応えがあり、会った瞬間に「この人だ!」と思える相手を想像してしまうかもしれません。確かに、そういう出会いで結ばれて、運命を実感して幸せに暮らしているカップルもいるでしょう。けれど、そんな人はごく一部です。

「運命」って、「命を運ぶ」と書きますよね。つまり、生きて変化していく流れのことなのでしょう。まったく特別なことではなく、普通に生きていることが運命なのです。

運命の相手は、流れていくと考えてもいいでしょう。今はこの人が運命のパートナーでも、明日は違うかもしれません。それは、ふたりの関係が破たんすることだけでなく、どちらかが死んでしまう別れも含まれます。こんな風に説明すると、運命の相手はより取り見取りでたくさんいるんだと思うかもしれませんが、そういうことではありません。

私の考える運命の相手は、長く運命をともにできる人です。ドラマチックで刺激的な恋は、その瞬間のボルテージが高いので興奮状態で盛り上がりますが、それは花火と同じ。火種が落ちたら何も残りません。むしろ、運命の相手からは程遠い存在でしょう。刺激が感じられなくても、穏やかで変わらぬ毎日に安らぎを感じられる相手とは、長く一緒にいられます。そういう安定した精神状態でいられる相手こそが、”長い運命をともにできる相手=運命の相手”なのです。

ときめきは、どんな相手であろうと、はじめは感じられます。それは普通のことです。でも、ときめきがなくなったから次に行こうという行為を繰り返していては、運命の相手とは結ばれないでしょう。出会って、一瞬交際したとしても、関係を終わりにしてしまうからです。

とはいえ、ムリをして、変な人との交際を続けるということではありません。暴力や意地悪をしてきて、ある瞬間にだけ優しくしてくれる人なんて論外です。ふたりの間での起伏は必要なく、ふたりで一緒に現状を乗り越えればいいのです。外的な刺激をふたりで受け止めて対処していくことが、運命の交際といえますね。

運命の相手といられたら幸せで楽しいでしょう。でも、つまらない日も苦しい日も悲しい日も訪れます。運命の相手と一緒だからこそ、そんなときでも気分的に救われると思えるかどうかです。