
映画鑑賞といえばホラーという私が教える「泣ける映画」だなんて、「怖くて泣ける映画」なのではと思われてしまいそうですが、残念ながら怖くて泣ける映画はありません(*_*;ので、普通に泣ける映画をお教えします!
子ども向け映画と思う人もいらっしゃるかもしれませんが、何度見ても泣ける映画は『ベイブ』。主人公の子豚のベイブが、飼い主である農場主と一緒に牧羊犬コンテストに出場する物語ですね。クリスマスシーズンのオススメファミリー映画として、よく宣伝される古めの映画ですが、食されるだけの家畜として飼われていた子豚が、種を超えた動物たちと絆を結び、人間と信頼を築くまでのエピソードは、何度見ても感動します。「動物ものは泣ける」のが当り前という見方もあるでしょう。けれど、フィクション&ノンフィクションを問わず他の動物ものと比べても、かなり上級だと思っています。子ども騙しのファンタジーとしてバカにしている人にはわからないことでしょう。
ベイブは、自分をいじめたりバカにする他の動物とも関係を築き上げ、徐々に種を超えた仲間を増やしていきます。種を超えるだけでなく、その動物として生まれ持った宿命や役割も超えて1つになるのです。そして、言葉の通じない人間とも、心を通じて関係を築き、最後に信頼で結ばれます。
これって、人として生まれた我々のテーマではありませんか? 人種が違う、信仰や価値観が違う、文化や常識が違うというだけで、同じ人間という種に生まれても紛争や戦争をして殺し合いますからね。ベイブは、こうしたものすべてを超えて、食べられてしまうだけの運命を変えたのです。
英語が話せないとコミュニケーションにならないから、みんなで英語を使えという人間社会。確かに、仕事を進める上では共通言語が必要でしょう。でも、仕事ではない日常のシーンでは、共通言語がなくても心を通わせられるはずです。人間がそれを実現できないのは、相手との壁を乗り越えてまで頑張って仲良くしようという本気が欠けているからなのではと思います。だから、同じ言語を使っていても、きちんと関係を築けないことがあるのでしょう。
こうした深い観点を気付かせてくれる「泣ける映画」が『ベイブ』です。感動して泣ける映画といえば、私にとっては『ベイブ』しかありません!
『ベイブ』、私は何回見たのでしょうか? それすらも思い出せないくらい見て、毎回泣いて(T_T)います。