先週のNHKの某番組で、関東の大手スーパーのパートタイマーを管理職化が紹介されていました。番組ではそのことを賞賛していたのですが・・・・、それって賞賛されることなのでしょうか?
なんかおかしくない?
じじいに云わせると、これこそ労働者をより貧しくさせる一歩だと思うのですよ。
ここで考えて欲しいのは、なぜパートタイマーを管理職化させないといけないかということ。それは管理職に割り当てる人がいないほど、今の大手企業は正社員を減らしているということです。会社にとってできる限り正社員は少ないほどいいのです。
実際のところ、現在の大手企業で働いている人員の6~80%は派遣社員かパートタイマーでしょう。正社員は40%以下だと思います。
逆に云えば、こんなパートタイマーの管理職が多くなればなるほど、さらに正社員になれる人が少なくなっていくということです。
正社員とそれ以外の給与の差、福利厚生の有無を考えれば、その動きがより労働者を貧しくしていくことになることが誰にもわかることでしょう。
企業にとってパートタイマーの管理職は、
- 失敗したらお店をすぐに閉められる = 管理職をすぐにクビにするのに問題がない
- 労働コストが減らせられる = パートタイムの管理職なんて、労働内容に対して時間が足りるわけない = ブラックな労務を強制できる
っていう便利な存在なんですよね。それを賞賛するNHKとそれに出ているエセ有識者には、いや~な感じがします。
ねえ皆さん、あなたはまだ騙され続ける存在なんですか?
ちなみにですがその先進国としてドイツが紹介されていましたが、ここは日本と条件が決定的に違うから、パートタイマーの管理職がうまくいくのです。彼らは同一職業、同一賃金だからなのです。
日本は同一職業、同一賃金でしょうか? そしてそれなのに表面の制度だけ真似して、上手くいくとおもいますか?
そのことにあなたは気付いていますでしょうか?