オーストラリアの映画。


ティーンエイジャーの日常と言った感じ。


誰にとっても悩みはその時のその人にとってはすべてでそこに価値は存在しない。自分の評価がすべて。


自殺も、傍目からその兆候が見えるわけではない。風邪と一緒で本当にちょっとしたきっかけで自殺に至ることがある。理由もその人の中ですら見つめることもできていないまま自殺に走るのかもしれない。


この映画の登場人物はそれぞれに大変な悩みを抱えていたが、共通しているのは誰にも話せない、ということ。

一見すると誰が自殺してもおかしくなさそうな登場人物ばかりだが、自殺は本当に風邪と一緒でいつかかるか分からないから、そこに理由なんて存在しなくても仕方がない。



コクトーの代表作。


正直よくわからないところも多かったが、本当に格調高い。


登場する子どもはみな美しく、良くも悪くも無垢だ。そして、知らず知らずのうちに死や破滅へと導かれている。


子どもながらに自分の感情に名前を付けることもせず、逆らうこともしない。ただ、強すぎる自尊心が素直なふるまいから遠ざけさらに破滅を身近にする。


エリザベートのポールへの愛、ポールのエリザベート(というより夢想?)への愛は本当にお互いに傷つけあうことしかできず、最後の一瞬に本当の合一を迎えて散る。

残酷だが、とても美しい。


他の登場人物たちもその運命に魅かれてやまない。本当に怖い。


小説を通して子どもの内面が描かれているが、ラストは少年少女というよりももう立派な大人だった。


この小説は子どもの内面を描いているのではなく、大人の内面に潜む残酷な子どもの側面を描き出しているように思う。

小さいころから何度も観ているとても好きな映画。


大好きなことを天真爛漫に続けていたはずなのに、できなくなる。本当に好きなことでもそんなことは当たり前に起こる。そういう時にぶつかる壁の大きさは計り知れなくて、でも、ほんの少しのきっかけ(でもとても大きい)で越えられる。そうして振り返ったときにその壁全体を見つめてたいしたことないな、と思ったり、やはり大きな壁だったと確認して先へと進む。


少女の大人への成長が映画の中で描かれているが、それにもまして人の生活とは何かを考えさせられる。


私は山小屋で絵を描いているウルスラ(映画の中では名前は出ない)がジブリの映画に登場する女性キャラクターの中で一番好きだ。

ウルスラの描く絵も好きだ。地に足が付いている感じがとても素敵。あんな風に地に足を付けて地道にひとつひとつ自分のペースで歩みを進めていきたいと、映画を観るたびに思う。


キキやウルスラ、そしてトンボのように好きなことに誠実に生きていけたら本当にいい。