前から知っていたけど、初めて観た。


オダギリジョーがイケメンだった。


内容はすごく良かったけど、名言が多すぎて全体的には言葉が安っぽい。


静かな感じで、普通の商業映画とはだいぶ雰囲気が違っているけどあまり良い出来ではないと思う。でも、私は嫌いじゃない。


同性愛者への偏見と、同性愛者の(残された家族にとっては)身勝手に振り回される家族。一見相いれない組み合わせだが、ラストはいい感じだったと思う。


ただ、現実的ではない映画だった。でも、映画だからありっていう側面もあって、良くも悪くも映画らしい映画。

日常が静かに壊れていく様を描いた映画。実際にありそうな描写だった。


原子力と絡めて描かれているので、現在の状況と重ねてみることもできるかもしれない。1999年の東海村の臨界事故が題材になっていて、小学生の時に起きた事故なのであまり覚えていないが本当に大変だったと思う。


私も茨城出身なので見たことのあるような風景がたくさん出てきて、映画全体を覆っている鬱屈とした感じにさらに拍車がかけられた。街全体の閉塞感がなんとなく嫌だった。


大好きな大森南朋と峯田さんの演技が素晴らしかった。それといままで気づかなかったが、桃井かおりはいるだけで本当に色気がある人だと思った。ほぼパジャマや部屋着など地味な服装しかしていないのに立っているだけですごく艶やかで常に大人の女の色気を漂わせていた。

5歳の少女と大けがを負い、失恋もしたスタントマンの話。


少女は本当に無垢で、つらいことも生きる希望に変えてしまうくらい周りに影響を及ぼすバイタリティがある。


それとは対照的にスタントマンは人生に絶望し自殺願望しか持っていない。そんなスタントマンが少女を操るために自分で考えた話を少女にきかせる。


全編を通して映像美で、特に背景にところどころ現れる幾何学模様がすばらしかった。砂漠も良かった。


そういった映像の素晴らしさだけでなく、少女と仲の良かったスタントマンの同室に入院していた老人の死やおとぎ話の中にも人生の本質を描くような場面がたくさんあって現実に足をつけて語られるおとぎ話こそが真のおとぎ話になるのだと思う。


まだ、幼い少女には理解できない人生の本質も、少女はやっぱりすべてわかってはいないわけではなくて、それをふまえて生きる希望を見出すらすとはよかったと思う。