この日予約したホテルはこちら『ビジネスホテル味覚』。低価格という理由だけで選んだ宿でしたが、良い意味で自分の旅レベルを鍛えてくれた場所でした。

googleの口コミは少なく、じゃらんや楽天トラベルからの予約不可、前情報が少な過ぎて不安ばかりです。

予約は電話で。当然ながら現金決済のみだったかな?


入って直ぐに厨房と思われる場所、この反対はオーナー夫妻の居室が臆面もなく広がっています。誰かのお家にお邪魔した感覚です。

チェックイン(?)を済ませ、昭和感マックスの階段を上ります。

 

廊下だけ見ると普通のホテルですね。共用の洗面台も...まあ普通のホテルですが歯ブラシはなんなんだろう(笑

 

泊まったお部屋はこんな感じ。パノラマ撮影したので歪んで見えますが、実際のお部屋も角部分で台形でした。広さは十分です。

窓のテープ補強は数年前の大型台風の際の処置かなと思います。私もその襲来時、住んでいたアパート窓にガムテープを貼りましたが、目論見が甘くてテープが足りませんでした。しかし買いに行こうにも既に暴風域が迫っており...。天に祈りながら一夜を過ごした事が思い出されます。

 

 

意味深なハエ叩きが常備されていました...アレが出た時にコレで闘うんですね...!

ツッコミばかり入れましたが、部屋に渡された物干しロープには大変助けられました。終盤の豪雨で何から何までずぶ濡れでしたから大活躍です。エアコンも丁度いい位置から風を送ってくれます。

テレビは課金式です、やっぱり昭和ですね。

 

一番の衝撃は共同風呂でしょう。多くは語りませんが掃除はしっかりされていました。

シャンプー等は下写真の品々から勝手に使いました。斬新なバイキング形式です(?)

 

またもやツッコミばかり入れてしまいましたが、可愛い看板猫ちゃんがいます。

また、ご主人が私のずぶ濡れの傘を干していて下さいました。応対は総じて大変よくその点は安心して利用出来ると思います。

私の他にも建設関係と思われる方数名が利用されていました。

 

翌日、宿を後にして枕崎線がスーパー敷地へ入る付近を再チェックしました。やはり踏切跡は見当たりません。

舗装が新しいのでこの数年以内に再舗装されてしまったのでしょう。

 

7時35分の列車で枕崎を後にします。これを逃すと13時までありません。

JR指宿枕崎線のこのダイヤは、鹿児島交通枕崎線廃止時から大きく変化はしていないようです。

 

お土産として加世田のバス営業所でネクタイピンを購入していました。廃止時にデザインされたものなのでしょうか。

この他、切符やテレホンカード(!)などの南薩線グッズがあるそうです。

 

何とか二日間で枕崎線踏破の目標を達成しました。しかし後半の加世田〜枕崎に関しては体力消耗と天候不順で思うような探索が出来なかったのも事実です。

現在記事を書く際に再度web上の先達レポートに触れ「あ!これは見逃していた!」と言う事も多々あり反省点の多いものとなりました。

しかし、加世田の居酒屋でご主人にお話を聞けたのは嬉しい誤算でしたし、廃線跡に見つけた見知らぬ誰かの探索痕跡もまた一つの収穫と言えると思います。

 

年数の割に遺構が数多く残るのは事実ですが、今回消滅を確認した地点も数々あります。何より人の手の入らぬ路盤箇所は確実に自然の一部に取り込まれつつあります。

加世田の貴重な保存車両たちや、記念館の保存資料の数々が今後どう歩んでいくのかは分かりません。いち愛好家の立場としては大それた願望を唱える事は無しにして、見守る事に徹しようと思います。

 

機会があればまた現地を訪れましょう。今度はテレホンカードを買おうかな。