脳科学者の中野信子先生は、著書「サイコパス」(文春新書)の中で、サイコパスの特徴を9つ挙げています。
1 外見や語りが魅力的で、ナルシスティックである
2 恐怖や不安、緊張を感じにくく、大舞台でも堂々として見える
3 多くの人が倫理的な理由でためらいを感じたり危険に思ってやらなかったりすることも平然と行うため、挑戦的で勇気があるように見える
4 お世辞がうまい人ころがしで、有力者を味方につけていたり、崇拝者のような取り巻きがいたりする
5 常習的にウソをつき、話を盛る。自分をよく見せようと、主張をコロコロ変える
6 ビッグマウスだが飽きっぽく、物事を継続したり、最後までやり遂げることは苦手
7 傲慢で尊大であり、批判されても折れない、懲りない
8 つきあう人間がしばしば変わり、つきあいがなくなった人間のことを悪く言う。
9 人当たりはよいが、他者に対する共感性そのものが低い
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以上、中野先生の著書を引用させて頂きました。
前回述べた通り、サイコパスは100人に一人の割合で生まれます。
これは全てのサイコパスが犯罪者でないということであり、生半可なレッテル貼りで気に入らない人間をサイコパス呼ばわりするのは大変危険と、中野先生は仰ってますし、私もそう思います。
「100人に一人生まれる」と、敢えて書きました。
それはサイコパスは環境的、家庭的要因よりも、遺伝的傾向の方が強く、温かな家庭や裕福な家庭であろうとも修復や矯正(強制)は不可能なのです。
勿論、幼少期の虐待経験は、サイコパスの犯罪を増加させる傾向があるとも言及してますが。
私が中野先生の著書を通じて伝えたいのは、1パーセントのサイコパスは集団組織に何をもたらすか?ということです。
それは「危機管理の改善」とか「常識の再点検」という恩恵もあるかと思います。
ハッカーとワクチンソフト等をイメージすれば解りやすいかと思います。
誰もが「イエス」しか言わないならば、自身の城の堅固さを疑わないでしょう。
しかし、意外な抜け道、落とし穴を発見してしまうのがサイコパスです。
例えば優秀な幼子が気付いた重大な問題点も、大人の顔色を気にして発言を躊躇するなら…それはそれで悲劇です。
最後に、これは私見ですが、子育てや躾において絶対にやめてほしいのが
「お店の人に怒られるから」
です。これだと「バレなきゃいい」て考えが育ちます