VIPが来る時は…。 | 最後の哲学者~SPA-kの不毛なる挑戦

最後の哲学者~SPA-kの不毛なる挑戦

このブログは、私SPA-kが傾倒するギリシャ哲学によって、人生観と歴史観を独断で斬って行く哲学日誌です。
あなたの今日が価値ある一日でありますように

ヤクザの成り立ちとは、荘園内の警備に従事した者達です。

領民同士の争いを防いだり、外部から入ってくる無法者から守るのが主な仕事ですが、時には領民を脅して強引に税や年貢を取り立てる役人に立ち向かったりもしました。

しかし、そんな傭兵というか用心棒稼業な事案は滅多にあることではありません。
かといって農業に従事するわけでもありません。

では、そんなおヤクザさんは平時には何をしているか?

実は

「荘園内で商売をしている」

です。

ヤクザの「モットー」とは何か?
そもそも彼等は何の理念を持って集まった集団か?

と、聞かれたら、決して「仁義」とか「国家転覆」とかではありません。

おヤクザさんのモットーとは

「公権力に縛られない自由な商売」

を理想に掲げて集まった集団なのです。

はい、奈良時代の頃から自由に物を売り買いしたくても、税やら兵役やら農地の相続やら、更には地方役人の横槍やらで自由な商売は出来ませんでした。

そこに目を付けたのが荘園領主の「貴族」です。
はい、藤原氏を中心とした有力な貴族達は

「私の荘園内で、どうぞ自由に商売をしてください。
但し決められた税金を私に納めてください」

と荘園内で商売をさせることで更に大儲けをしたのです。

これを「市」といい、「市場」の始まりです。

しかし、時は平安。自由な商売は自由過ぎる側面もありました。

荘園外から来た風来坊が、勝手に荘園内で勝手に商売をして、安くて良い品を売るのです。
しかも、ちゃんと売り上げに対しての税を納めるから、貴族は大喜び。
でも、元からそこに住んでる人達はたまったものじゃない!
かといって度々、よそ者を追い払うのも限界がある。
そこで領内のおヤクザさん達は仲間内の規則を作りました。
「同じ商品(お皿ならお皿、着物なら着物)を売る者同士は値段を統一しよう。それが守れない奴は仲間外れにして、不買運動をするべし。これなら暴力は必要ない」

はい、これを「座」といい、いわゆる「同業者組合」です。ヨーロッパの商工会の「ギルド」よりも遥か昔に誕生してました。
そして貴族の大ボスが市場を見回りに来る日は、ご贔屓にしてもらおうと、いつも以上に豪華な品が並び、大変賑わいました。

荘園を仕切る貴族のボス(ドンかな?)は、「座」のボスでもありましたから「座の頭」で「座頭」とも呼ばれてました。
そんなボスが市場に来る日が…

「座頭市」です。