ドイツの哲学者ライプニッツ(1646~1716)の功績には素晴らしいものがあります。
ニュートンよりも早く万有引力を発見しましたし(発表が遅れました)、ドイツ政府の官職にも就きました。
数学者としても微分積分の発見者として歴史に名を刻んでいます。(これも日本の関孝和の方が先に発見してますが、東洋の島国は当時対象外でしたのでしょう。)
しかし、ライプニッツの最大の功績は
「モナド」=単子論を確立したことです。
モナドとは、「真の個体実体」と定義し、原子でも数学上の点でもありません。
それ自身を表現する精神です。その表現する精神は、理性の力に応じて、「動物精神」「人間の精神」が個々に独立し調和を保ち、その頂点に「神」が居るというものです。
モナドの比喩に用いられるのが「時計」です。
「時計Aと時計Bは互い気にすることなく同時刻を示す」
です。これが本当の意味の
「予定調和」です。
そう、互いが互いを気にすることなく、最初から同じゴールを目指すことです。
しかし、現在のバラエティ番組を中心に使われる予定調和は
「出演者同士の暗黙のヤラセ」
と誤訳されてます。
予定調和は空気を読むことでも、顔色を窺うことでも、流行語大賞でもありません。
個々の独立した目的意識あってこそ、大いなる「1」や「絶対」に通じるのです。
また、モナドを否定する時に「時計Bは時計Aが示した時間のみを示す」と例示することがあり、この場合は時計Aがマスター(主人)、時計Bはスレイブ(奴隷)と表現されます。
そう、これは長き日本の歴史において、日本に奴隷が存在しなかったことに通じます。
また、日本の武家社会は、決して支配する、されるという単純なものではなく、誰もが進んで日々の仕事に勤しんだ国と私は思います。
「仕事」とは労働や作業というばかりではなく、「個々に課せられたやるべきこと」です。
征夷大将軍も気ままに出来ず、皇族や公家は質素極まりなかったです。
そして…戦国に生きる女性達でさえ、ある意味現代以上に尊重され、自由を謳歌し、人間らしく生きていたと思います。
江戸時代の将軍が西洋や中国の皇帝のように振る舞ってません。二代将軍徳川秀忠は、当時の国内でたった一人だけ「三度の食事」が食べれる人物でした。それだけ全体が貧しかったのです。
「大奥」はただのハーレムではありません。女性の雇用安定とハローワークも兼ねていました。(続)