第三道3~妖!萌慎艶戯塾 | 最後の哲学者~SPA-kの不毛なる挑戦

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このブログは、私SPA-kが傾倒するギリシャ哲学によって、人生観と歴史観を独断で斬って行く哲学日誌です。
あなたの今日が価値ある一日でありますように

「私は羅漢塾R-4の将、『ヴァンパイア』のブラム。こちらは同じくR-4の『ぬりかべ』のダグラス。
彼はまだ人間界の言葉を話せませんので、私が彼の口の役目をさせて頂きます。」

「『妖の頂点』に君臨するヴァンパイアらしい丁寧な挨拶だな。
あたしは萌慎艶戯塾の一号生筆頭『メタルスライム』の目暮樹里亜。
こちらにおわす美しき麗人様は二号生筆頭の雨野うず女先輩よ!
いくらヴァンパイアが妖の頂点でも、うず女先輩は日本の『芸能の神様』なんだからね!
この勝負、勝ったも同然ね。」

「樹里亜ちゃん、私そんなに凄くないですよ…。」

「うず女殿のお話はバハムート塾長からかねてよりお聞きしています。
僭越ながら私も超難関校と噂高い東欧チェコの『プラハ天立高校』を主席で卒業し、『最も神に近い男』と呼ばれておりました。
歴史に残る『舞道』対決を期待してますよ。」

「えっ?天立主席で卒業して、また羅漢塾入ってんの?ただのダブりじゃん?」

「樹里亜ちゃん、そんなこと言ったら私も77留で、貴女のお祖母さんと同級生だから恥ずかしいぉ」

「うん、とにかく先輩への執着心で相手の塾長がこの吸血鬼をスカウトしたってのは解ったわ!
ダンス対決でしょ?
そっちは先輩に任せますから、私はあの壁男を退治するわ!」

「はい、ヴァンパイアはあらゆる教養を身につけたエリート中のエリート。
勿論、ダンスの経験もあります。
ダグラス、護衛は任せましたよ。」

ブラムはリング上で踊り出した。
途端に萌慎艶戯塾の塾生が歓声をあげる。
憎き敵と解っていながらも、『伯爵』の様な気品ある雰囲気に多くの乙女達が心を奪われた。
いつしかピアノと歌声が聞こえる。喫茶ロビンフッドの沙代里さんと明日香さんだ。
やっぱりダンス対決には音楽が必要よね♪
うず女先輩も負けていない。
寡黙な優等生も踊りになると別人だ。
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際どい衣装に羅漢塾の男子も興奮するが、女の私が見ても下品じゃなかった。西洋音楽は日舞ベースのうず女先輩に不利かと思えたが、曲に合わせて激しく情熱的に踊れば、途端に帯や紐が弛み、男子は熱狂し、パートナーの私まで心奪われそうになる。

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これが神の威厳?

しかし、うず女先輩に見とれた私は、ぬりかべダグラスの巨体からのパンチに気付くのが遅れた